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『はじめて投票するあなたへ、どうしても伝えておきたいことがあります。』って、はじめてじゃないけどね

公開日: : メディア,

はじめて投票するあなたへ

7月10日に参議院選挙がある。今回から選挙権が18歳以上に引き下げになる。それに対して発売された、津田大介さん監修による、著名人たちから若者たちへ送るメッセージ集の書籍『はじめて投票するあなたへ、伝えておきたいことがあります。』。

自分は選挙の投票は毎回行くようにしていたので、はじめての投票じゃないし、中年だからこの本のターゲット層ではないんだけど、興味深くて読んでみたくなった。そもそもマイナーな小ロットで発売された本なのか、売り切れてたのかわからないが、本屋を数店探してやっとみつけた。パラパラっとめくってみて、自分でも読めそうだと感じた。政治や戦争、犯罪に関する本は、なんでも読もうとした時期があったけど、果たして自分に合うかどうか感覚的に選別することも必要だと思っている。合わないと感じたら、読むのはやめた方がいいみたい。

表紙は江口寿史さんのイラストなんだけど、彼の絵って男目線だと思うから、若い女の子はどう思うかな? 若い女の子も手に取りやすければいいけど……。寄稿している著名人の人選が、サブカル的でオシャレな印象。そもそもサブカルはカウンターカルチャー。文化は反骨精神や社会批判や風刺からうまれてくる。いままで政治というと、泥臭くてダサいイメージだったけど、最近のデモの様子とかみると、若々しくてクールになってきたみたい。

自分は毎回、夫婦で選挙へ行くのだけれど、会場となっている小学校に集まっている人たちは、おじいちゃんおばあちゃんばかり。アラフォー夫婦の自分たちは、明らかにアウェイで目立ってる。東京なのに過疎化が進んだ村みたいだぞ。おじいちゃんおばあちゃんたちが、自分たち「若い夫婦」に声をかけたそうにしてるのも感じる。まだまた自分も「若者」なのかと錯覚してしまう。ちょっと楽しい。

政党の方針は時代とともにコロコロ変わったりする。自分が良い思いをさせてくれた政党でも、いまは間逆の方向へ向かっていることもある。シガラミや習慣で、同じ党に入れてしまうと、結果的に自分の生活を苦しめることになりかねない。自分は子育て世代なのだが、政権が変わったとき、育児に対する対応がかなり良くなったのを覚えている。政治とは生活と密着してると実感。だから投票する党はいつも違う。夫婦でも違う人に入れたりする。

ただ、自分も長時間労働の歯車にハマっているからわかるんだけど、仕事が忙しいと、自分の生活に向き合うことが出来なくなっちゃう。現代人は、政治に興味がないのではなく、自分の人生を考えるのがめんどくさくなっているのかもしれない。

みんな選挙に来ないけど、現状に満足なのかしら? このままだと、一部の人以外、どんどん悪い状態に向かいそうだけど、いいのかしら? って思ってたら、去年は日本では珍しい大規模なデモが起こって、これが日常的になっていった。そこに集まっている人たちは、選挙会場にはみかけなかった、若くてオシャレな人たち。まさにデモクラシーはファッションなのだと。

デモに参加すると、独特の感覚になるらしい。ちょっと体感してみたいけど、自分は活動より選挙に行った方が直接的に世の中が変わるような気がするから、選挙に行く。ラディカルになってしまうと、ファッションではなくなってしまうのも気をつけたい。

もし、デモに参加した人たち全員が選挙に行ったら、日本は急激に変化するだろう。

「最近の若いモンはけしからん!」とか、いつの時代も大人は言う。でも自分は、最近の若者のほうがしっかりしていると感じている。個性を尊重する、「わたしとあなたは違う」こと習ってきた新しい世代。空気が読めて、状況や相手にすぐに合わせることがてきる世代。これは生まれたときから続く不況で、夢も希望も持てず、現実的になってしまったという、不幸な処世術なのかもしれない。本人たちも、なりたくてなったわけではないだろう。だけど、競争社会で、人を蹴落としてでも勝ち取れと、利己的な考えの我々中年以上の人たちと、どっちが一緒に仕事がしやすいかと言ったら、自分は若者を選ぶだろうな。

ファンタジーの原則で、若者を旅に誘うのは、信頼のおける賢者。『スターウォーズ』のオビワン然り、『ハリー・ポッター』のダンブルドア然り、『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフもそう。だけどみんな、旅の途中で悪に倒されちゃう。これは若者の物語。賢者は脇役で主人公じゃない。失意の若者は自分で考えて行動していく。賢者が出来るのは、せいぜい若者の背中を押すだけ。大人だって、人生の旅人なのは若者と同じこと。

さて、今度の選挙の結果はいかに⁈

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