*

『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』映画監督がロボットになる日

公開日: : 最終更新日:2019/06/13 アニメ, 映画:タ行

やっとこさ子ども達と今年の映画『ドラえもん』を観た。毎年春になると、映画の『ドラえもん』が公開される。キャスト総入れ替えになってからは、藤子F不二雄氏が生前書いていた『大長編もの』のリメイクと、今のスタッフでのオリジナル新作との交互に製作されている。リメイク作は、ハリウッド映画顔負けの面白い作品が多いのだが、如何せんオリジナル作はどうもイマイチで、ガッカリしてしまうこともある。でもこの『〜宇宙英雄記』は、オリジナルだけど面白かった。適度にゆるくて、ちゃんと子ども向けにできてるの。

藤子F氏の原作は、本格的なSF作品で、高尚なテーマをはらんでいる。見ごたえがある分、子どもには難解だったりする。だからこそ我々の世代は、大人になってまたドラえもんを再読してしまう。自分のような背伸びしたい子どもにはそれでも良かったけど、やっぱり子ども向けはそれなりにカートゥーンであっていい。やっぱりアニメやマンガは、ある年齢がきたら飽きて卒業しなくちゃ。本格的な子ども向け作品が少ない分だけ、これからも子どもが純粋に楽しめる作風で作って欲しいです。今の時代では藤子F氏ほどの高尚さは必要ないのかも知れない。

この『〜宇宙英雄記』の中に、映画監督ロボット・バーガー監督というのが登場する。なんでハンバーガーの映画監督?と思ってウィキってみたら、スピルバーグのもじりなんだって。このバーガー監督に、作りたい映画のアイディアを言うと、それにそった映画を自分主演で演出してくれる。でも将来、映画もロボットが作りそうな気がする。

映画などの物語のひな形は、だいたいパターンがある。もしそこから外れると、観客は混乱して作品をつまらなく感じてしまう。キチンとしたひな形の上であれば、たいていみんな面白いと感じるらしい。創り手は、その限られたひな形の上に己の個性をぶつけていく。多少カッ飛んだ内容でも、このセオリーに則れば、観客は面白がってついてくる。成功している映画のほとんどが、この配分がうまくいってる。

そうなると『映画監督AI』なんかできて、こんなストーリーで、こんな登場人物がいて、こんな客層に来てもらいたくて、今こんなものが流行って……と、プログラムしていくと、自然とシナリオが出来上がってしまう。創作力よりリサーチ力。機械がつくった、数学的に解析された作品に感動させられる。なんとも味気ないけど、そんな可能性もある。

でもやっぱり、100パーセントロボットが映画を作ることはないかな? ハイビジョンが一般化されるとき、高画質で美術館へ足を運ばなくとも絵画が楽しめると言われていたけど、今そんな事言ったら笑われちゃう。映画作りに、今後AIを使うかもしれないけど、それでもそれを使う作家性は出てくるだろう。CG全般の時代になっても、ちゃっちくても模型の特撮の方が伝わるものもあります。やっぱり人が関わるアナログな要素が必要なんだと。

もしバーガー監督が発明されても、きっと映画監督は職を失わない! バーガー監督を使いこなして、新たな作品が生まれてくるのだ‼︎

これからいろんな機械が進歩して、いま人がやっている仕事をどんどん奪っていく可能性がある。そうなると将来的には今よりもっと、人間性が仕事に求められていくことでしょう。機械でもできることは機械に任せて、人間しか出来ないことに人は従事すればいい。求められるのはその人の人間性。これからの世界で重要なのは、想像力と創造力かと。

関連記事

no image

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』アメコミみたいなアイツ

トム・クルーズが好きだ! 自分が映画を観るときに、監督で選ぶことはあっても、役者で決めることはほとん

記事を読む

no image

『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は諸刃の刃

  ジェイムズ・キャメロン監督が放った愛すべきキャラクター『ターミネーター』。何度も

記事を読む

no image

『Mr.インクレディブル』好きな仕事に就くこと

  今年続編が公開される予定のピクサー2004年の映画『Mr.インクレディブル』。も

記事を読む

no image

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ある意味これもゾンビ映画

『スターウォーズ』の実写初のスピンオフ作品『ローグ・ワン』。自分は『スターウォーズ』の大ファンだけど

記事を読む

no image

王道、いや黄金の道『荒木飛呂彦の漫画術』

  荒木飛呂彦さんと言えば『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの漫画家さん。自分は少年ジ

記事を読む

no image

『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』夢を現実にした最低で最高の男

芸能界は怖いところだよ。よく聞く言葉。 本書は『宇宙戦艦ヤマト』のプロデューサーで、実質的な生みの

記事を読む

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 言わぬが花というもので

大好きな映画『この世界の片隅に』の長尺版『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。オリジナル

記事を読む

no image

『カールじいさんの空飛ぶ家』憐憫の情を脱せなければ、ドラマは始まらない。

  ディズニーアニメの最新作『ベイマックス』が 予告編とあまりに内容が違うと話題に

記事を読む

『映画 妖怪ウォッチ2』とその未来

映画版『妖怪ウォッチ』の第二弾『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』、ウチ

記事を読む

『未来のミライ』真の主役は建物の不思議アニメ

日本のアニメは内省的で重い。「このアニメに人生を救われた」と語る若者が多いのは、いかに世の中

記事を読む

『パブリック 図書館の奇跡』 それは「騒ぎを起こしている」のではなく、「声をあげている」ということ

自分は読書が好き。かつて本を読むときは、書店へ行って、平積みさ

『トーチソング・トリロジー』 ただ幸せになりたいだけなのにね

最近日本でもようやく意識が高まりつつあるジェンダー問題。オリン

『健康で文化的な最低限度の生活』 貧しさが先か、病が先か?

「なんか該当しそうな給付制度ありました?」 これは最近パパ友と

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』 自分のことだけ考えてちゃダメですね

※このブログはネタバレを含みます。 『ヱヴァンゲリヲン新

『カラマーゾフの兄弟(1969年)』 みんな変でみんないい

いまTBSで放送中の連続ドラマ『俺の家の話』の元ネタが、ドスト

→もっと見る

PAGE TOP ↑