*

『うる星やつら オンリー・ユー』 TOHOシネマズ新宿OPEN!!

公開日: : 最終更新日:2022/01/11 アニメ, 映画:ア行

TOHOシネマズ新宿が4月17日に
オープンするということで。
都内では最大級のシネコンで、
ドルビーアトモスやIMAX搭載とのこと。
こりゃ楽しみなところです。

新宿といえば昔は銀座に次ぐ映画館街だった。
郊外にシネコンが連立したため、
都心に行かずとも好環境で映画が
観れるようになったため、
新宿の老舗映画館も、老朽化もあって
どんどんなくなっていった。
昨年末のミラノ座の閉館も感慨深かった。

このTOHOシネマズ新宿は、
新宿コマ劇場の跡地に建設された。

コマ劇場は文字通りステージの真ん中に
コマ状の舞台装置があり、
くるくる回る不思議なステージ演出が売り。
主に演歌歌手の講演ばかりだったので、
子どもだった自分とは無縁。

でもこの建物には新宿コマ東宝という映画館があり、
自分は小学生の頃、何度か映画を観に行った。

自分はその頃、埼玉に住んでいたので、
新宿までは電車で小一時間かかる。
それでも映画を観たくて、電車に乗ったもの。

新宿コマ東宝で始めてみた映画は
『うる星やつら オンリー・ユー』。

この作品は、
今や世界的にファンがいる押井守監督の
長編映画デビュー作。

小学生の自分はそんな事も知らず、
『うる星やつら』の映画観たい!! と、
同級生の友達を誘って観に行くこうとした。

そうすると友達のお母さんがでてきて、
「小学生だけで映画に行くなんて認められない」
と言い出しました。
今でこそ小学生だけで電車に乗って、
都心へ遊びに行くなんてとんでもない話だが、
当時はまだそれほど危機感のある時代ではなかった。

自分の母親は「冒険があってもいいのではないか」と
理解があるんだか、放任なんだか
良く分からない意見を言って、
結局相手のお母さんも納得して、
小学生同士で映画を観に行った。

当時『うる星やつら』は凄い人気で、
新宿コマ東宝は長蛇の列。
希望していた上映回は観れず、
整理券をもらって次の上映まで時間をつぶす事に。

『うる星やつら』には同時上映である
相米慎二監督の『ションベン・ライダー』があったので、
そこからの入場。
相米作品の魅力がまだ分からなかったので、
とてもツラかったのを覚えています。
新宿で6時間以上、小学生が拘束されたわけです。
今考えれば恐ろしい事です。

友達は家へ電話して許可をもらっていました。

夕方になってやっとこさみた『うる星やつら』。
すっかり疲れ切って、
内容云々ではなかった気がします。
帰りはすっかり夜。
友達のお母さんは心配して、
なぜか我が家に来ていて、
ウチの母親と一緒に
帰りを待っていました。

それからは、
友達と映画に行くとめんどくさい
と思うようになり、
ひとりで映画館へ通う小学生へとなっていきました。
よくもまあ、犯罪に巻き込まれなかったものです。

今親となって、自分の子どもが小学生同士で
都心へ遊びに行くと言ったら絶対反対するので、
まだまだのんびりした時代だったのかも知れません。

関連記事

『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』 自由恋愛のゆくえ

スティーヴン・スピルバーグ監督の『インディ・ジョーンズ』シリーズが日テレの『金曜ロードショー

記事を読む

no image

『一九八四年』大事なことはおばちゃんに聞け!

『一九八四年』はジョージ・オーウェルの1949年に発表された、近未来の完全管理社会を描いたディストピ

記事を読む

『クレヨンしんちゃん』 子どもが怖がりながらも見てる

かつて『クレヨンしんちゃん』は 子どもにみせたくないアニメワースト1でした。 とにか

記事を読む

『ホドロフスキーのDUNE』 伝説の穴

アレハンドロ・ホドロフスキー監督がSF小説の『DUNE 砂の惑星』の映画化に失敗したというの

記事を読む

『LAMB ラム』 愛情ってなんだ?

なんとも不穏な映画。アイスランドの映画の日本配給も珍しい。とにかくポスタービジュアルが奇妙。

記事を読む

no image

『ウルトラマン』社会性と同人性

  今年はウルトラマンシリーズ誕生の50周年記念とのこと。先日、テレビで特集番組が放

記事を読む

no image

『スノーマン』ファンタジーは死の匂いと共に

4歳になる息子が観たいと選んだのが、レイモンド・ブリッグスの絵本が原作の短編アニメーション『スノーマ

記事を読む

『風立ちぬ』 招かざる未来に備えて

なんとも不安な気分にさせる映画です。 悪夢から覚めて、夢の内容は忘れても、 ただただ不安

記事を読む

『IT(2017年)』 それが見えても終わらないために

スティーヴン・キングの有名小説で映像化は2回目になる『IT』。邦題には『“それ”が見えたら、

記事を読む

『E.T.』 母子家庭の不安のメタファー

今日はハロウィン。 自分はこの時期『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』より 『E.T.』

記事を読む

『ケイコ 目を澄ませて』 死を意識してこそ生きていける

『ケイコ 目を澄ませて』はちょっとすごい映画だった。 最

『SHOGUN 将軍』 アイデンティティを超えていけ

それとなしにチラッと観てしまったドラマ『将軍』。思いのほか面白

『アメリカン・フィクション』 高尚に生きたいだけなのに

日本では劇場公開されず、いきなりアマプラ配信となった『アメリカ

『不適切にもほどがある!』 断罪しちゃダメですか?

クドカンこと宮藤官九郎さん脚本によるドラマ『不適切にもほどがあ

『デューン 砂の惑星 PART2』 お山の大将になりたい!

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演の『デューン

→もっと見る

PAGE TOP ↑