*

『おさるのジョージ』嗚呼、黄色い帽子のおじさん……。

公開日: : 最終更新日:2019/06/14 アニメ, 映画:ア行,

 

もうすぐ3歳になろうとするウチの息子は
イヤイヤ期真っ最中。
なにをするにも否定するので、
親の忍耐力が試されます。

いま息子のお気に入りは『おさるのジョージ』。
テレビは『ジョージ』以外のものを流すと
もの凄い勢いで怒ります。

仕方がないのでこの年末年始は
『おさるのジョージ』ヘビーローテーション。
ちょうどいいことにスペシャル放送もしてくれた。

この『おさるのジョージ』。
主人公はもちろんおさるのジョージなのだが、
おさるだけど、チャレンジ精神の高い
いろいろと試したくなる性格。

チャレンジすれば失敗が多発するのが当然。
毎回不本意ながらハプニングになってしまう。

結果はともあれジョージは
いつも善かれと思ってチャレンジしている。
そのスピリットが子ども達に共感を得るのでしょう。

このジョージや子ども達の
チャレンジ精神の動機を見逃して
失敗している結果だけみてしまうと
いたずらをしているものかと
保護者は勘違いしてしまう。

とっさに怒ってしまったりするのだが、
子ども達の行動の動機が、
悪意からなることは殆ど皆無と言っていい。

ここで親は短絡的に怒ってしまってはいけない。

そこでこのおさるのジョージの保護者である
黄色い帽子のおじさん。

とにかくこの人、
ジョージがどんなことをやらかしても
決して怒らない。

どんなときもあたたかく受け止めてあげる。
もう親の鑑。子ども達の理想の大人でしょう。

この黄色い帽子のおじさんを
見習いたいとは思いつつも
毎日やかましい子ども達に
どうしてもイライラしてしまう。

こんなに子ども(おさる)に常に優しくできる
親はいないだろうけど、
子ども達のチャレンジ精神を踏みにじるようなことは
しないよに気をつけないといけない。

『おさるのジョージ』はテレビシリーズで、
一本完結の短編を毎回放送しているのだが、
映画版は、この黄色い帽子のおじさんと
ジョージが出会うエピソード0にあたる。

おじさんもテレビ版ほど人間ができておらず、
設定や声優さんも違うので、パラレルワールドでもある。

主題歌がジャック・ジョンソンなのも
ちょっと大人向けっぽくて、毛色が違う。
子ども達はテレビシリーズ版の方が好きみたい。

ふとした親の反応で、
一生の傷をつくってしまうような
ことがないようにしないと。

このとことん子ども(おさる)に優しい
黄色い帽子のおじさんのスピリットは
親として胸に刻んでおかなければなりません。

関連記事

『SHOGUN 将軍』 アイデンティティを超えていけ

それとなしにチラッと観てしまったドラマ『将軍』。思いのほか面白くて困っている。ディズニープラ

記事を読む

『メッセージ』 ひとりが幸せを感じることが宇宙を変える

ずっと気になっていた映画『メッセージ』をやっと観た。人類が宇宙人とファースト・コンタクトを取

記事を読む

『ゴールデンカムイ』 集え、奇人たちの宴ッ‼︎

『ゴールデンカムイ』の記事を書く前に大きな問題があった。作中でアイヌ文化を紹介している『ゴー

記事を読む

『ダンダダン』 古いサブカルネタで新感覚の萌えアニメ?

『ダンダダン』というタイトルのマンガがあると聞いて、昭和生まれの自分は、真っ先に演歌歌手の段

記事を読む

『SLAM DUNK』クリエイターもケンカに強くないと

うちの子どもたちがバスケットボールを始めた。自分はバスケ未経験なので、すっかり親のスキルを超

記事を読む

『日本のいちばん長い日(1967年)』ミイラ取りがミイラにならない大器

1967年に公開された映画『日本のいちばん長い日』。原作はノンフィクション。戦後20年以上経

記事を読む

no image

『鉄コン筋クリート』ヤンキーマインド+バンドデシネ

アニメ映画『鉄コン筋クリート』が公開されて今年が10周年だそうです。いろいろ記念イベントやら関連書籍

記事を読む

no image

『アバター』観客に甘い作品は、のびしろをくれない

ジェイムズ・キャメロン監督の世界的大ヒット作『アバター』。あんなにヒットしたのに、もう誰もそのタイト

記事を読む

no image

『美女と野獣』古きオリジナルへのリスペクトと、新たなLGBT共生社会へのエール

ディズニーアニメ版『美女と野獣』が公開されたのは1991年。今や泣く子も黙る印象のディズニーなので信

記事を読む

『風立ちぬ』 招かざる未来に備えて

なんとも不安な気分にさせる映画です。 悪夢から覚めて、夢の内容は忘れても、 ただただ不安

記事を読む

『ヒックとドラゴン(2025年)』 自分の居場所をつくる方法

アメリカのアニメスタジオ・ドリームワークス制作の『ヒックとドラ

『世にも怪奇な物語』 怪奇現象と幻覚

『世にも怪奇な物語』と聞くと、フジテレビで不定期に放送している

『大長編 タローマン 万博大爆発』 脳がバグる本気の厨二病悪夢

『タローマン』の映画を観に行ってしまった。そもそも『タローマン

『cocoon』 くだらなくてかわいくてきれいなもの

自分は電子音楽が好き。最近では牛尾憲輔さんの音楽をよく聴いてい

『僕らの世界が交わるまで』 自分の正しいは誰のもの

SNSで話題になっていた『僕らの世界が交わるまで』。ハートウォ

→もっと見る

PAGE TOP ↑