キワドいコント番組『リトル・ブリテン』
『リトル・ブリテン』という
イギリスのコメディ番組をご存知でしょうか?
イギリスのコメディというと
まず『モンティパイソン』がうかびますが、
こちらはもっと近年の
2003年~2006年にかけて制作されたもの。
正直『モンティパイソン』より毒がある。
マット・ルーカスと
デヴィッド・ウォリアムスの脚本出演作である。
マット・ルーカスはれっきとした舞台俳優で、
『レ・ミゼラブル 25周年コンサート』にも出演していたり
ティム・バートンの『アリス・イン・ワンダーランド』
にも出ていて、驚いたものです。
どうやら二人はゲイでもあるらしく、ゲイネタが多い。
というよりも日本ではタブー視されている、
障害者ネタや老婆に対する偏愛、
スコットランド人へのイジワル描写、
キモチワルイ女子高生……。
キワドいネタのオンパレード。
そりゃあ障害者だって人間。
したたかに計算して生きていて当然。
日本人は「〇〇はこうあるべきだ!」と
ざっくり枠に収めすぎている。
悪い意味でまじめで堅すぎる。
マイノリティの人がメジャリティの人と
同じ感覚を持っていてはいけないような
乱暴な古い考え方。
先進国とは思えないくらい幼稚な考え方である。
『リトル・ブリテン』は、
すぐクレームになる日本の地上波テレビでは
とうてい放送できないくらいシニカルな内容だけれど、
イギリス人はこれくらいのコメディは
問題なく笑い飛ばしているのだろう。
異端者も受け入れ、笑いの対象にしてしまうのは、
いい意味でも悪い意味でも現実的である。
まったくもって日本の文化は如何に幼稚なものか。
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