*

『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』 25年経っても続く近未来

公開日: : 最終更新日:2021/05/28 アニメ, 映画:カ行,

何でも今年は『攻殻機動隊』の25周年記念だそうです。

この1995年発表の押井守監督作品の
映画版『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』。

当時映画館で観た時、
最初の30分は内容が理解できずにいました。

当時はまだ携帯電話も普及しておらず、
パソコンと言えば会社にあるもので、
個人が所有するにはまだそれほど
一般化していなかったと思う。

ネット犯罪がテーマで、
プログラムが意思をもって犯罪を起こすなど、
想像を遥かに超えたSF作品でした。

先見性があり、何もかもがカッコ良かった。

キリスト教の宗教画をイメージした画面作り。

台詞はお経のように意味不明で、
意味深で難解な哲学を延々喋っている。

民謡をモチーフにした音楽。
アクションシーンでもヒーリング曲風BGM。

登場人物は汗一つかかないアンドロイド。

海外の映画監督にも多大に影響を与えた。
『タイタニック』や『アバター』の
ジェイムズ・キャメロンは大絶賛した。

ウォシャウスキー兄弟(現・姉弟)は
『マトリックス』の企画会議で
「これがやりたいんだ!」と本作のビデオを
プロデューサーにみせたと聞く。

ビデオの売上げも上々だったらしい。

ただ気をつけて欲しいのは、
この作品を評価したのはマニアックな人間で、
一般的な客層にはそれほど響いていないと言う事。

確かに人気はあったでしょう。
しかし、本作は日本国内でもヒットはしなかったし、
アメリカ人も本作の存在を知らない人の方が多い。

後々の海外での評価を伝える報道で、
凱旋的に評価されたといった感の方が強い。

SFとしては充分見応えのある作品ではある。
それゆえ難解で、一般客には敷居が高い。

いまだに新シリーズが発表される本作。
「姿なき敵と闘う」なんて発想、
当時はクールでカッコよく感じた。

制作会社のプロダクションIG作品は、
本作以降後続する作品がすべて
「姿なき敵」と戦う話ばかりの印象なので、
もういい加減辟易したといったところ。

やはり同じジャンルでの名作は
20年に一度くらいしか出てこないのかもしれませんね。

関連記事

no image

『猿の惑星:聖戦記』SF映画というより戦争映画のパッチワーク

地味に展開しているリブート版『猿の惑星』。『猿の惑星:聖戦記』はそのシリーズ完結編で、オリジナル第1

記事を読む

no image

時事ネタコメディの必要性『ザ・シンプソンズ』

  なんだかネットやマスコミでは みんなフラストレーションが爆発しちゃってる。

記事を読む

『マッドマックス フュリオサ』 深入りしない関係

自分は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が大好きだ。『マッドマックス フュリオサ』は、そ

記事を読む

no image

『ひつじのショーン〜バック・トゥ・ザ・ホーム』人のふり見て我がふり笑え

  なにこれ、おもしろい! NHK Eテレで放送しているテレビシリーズ『ひつじ

記事を読む

『グレイテスト・ショーマン』 奴らは獣と共に迫り来る!

映画『グレイテスト・ショーマン』の予告編を初めて観たとき、自分は真っ先に「ケッ!」となった。

記事を読む

『裏切りのサーカス』 いちゃいちゃホモソーシャルの言い訳

映画『裏切りのサーカス』が面白いという勧めを知人から受けて、ずっと気になっていた。やっと観る

記事を読む

『怪物』 現実見当力を研ぎ澄ませ‼︎

是枝裕和監督の最新作『怪物』。その映画の音楽は坂本龍一さんが担当している。自分は小学生の頃か

記事を読む

no image

『湯殿山麓呪い村』即身仏、ホントになりたいの?

  先日テレビを観ていたら、湯殿山の即身仏の特集をしていた。即身仏というのは僧侶が死

記事を読む

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』 特殊能力と脳障害

いま中年に差し掛かる年代の男性なら、小学生時代ほとんどが触れていた『機動戦士ガンダム』。いま

記事を読む

『MINAMATA ミナマタ』 柔らかな正義

アメリカとイギリスの合作映画『MINAMATA』が日本で公開された。日本の政治が絡む社会問題

記事を読む

『ブラッシュアップライフ』 人生やり直すのめんどくさい

2025年1月から始まったバカリズムさん脚本のドラマ『ホットス

『枯れ葉』 無表情で生きていく

アキ・カウリスマキ監督の『枯れ葉』。この映画は日本公開されてだ

『エイリアン ロムルス』 続編というお祭り

自分はSFが大好き。『エイリアン』シリーズは、小学生のころから

『憐れみの3章』 考察しない勇気

お正月休みでまとまった時間ができたので、長尺の映画でも観てみよ

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』 あらかじめ出会わない人たち

毎年年末になるとSNSでは、今年のマイ・ベスト10映画を多くの

→もっと見る

PAGE TOP ↑