*

古いセンスがカッコイイぜ!!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

公開日: : 最終更新日:2019/06/14 映画:カ行

 

パッチワークのイノベーション。そのセンスが抜群の娯楽映画。

マーベルコミックの
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は
なんでもイマイチ人気のなかったキャラクターばかりを
寄せ集めてつくったストーリーだったらしい。

確かに登場人物達は、
アライグマの漢だったり、
幼少期地球からさらわれたバウンティハンターだったり、
緑色の改造人間の女だったり、心を持つ大木だったり、
家族を殺された復習を誓う大男だったりと、
ユニークなんだけど、
スーパーヒーローにはなりにくい連中ばかり。

この作品を面白くさせているのは、
60年代から80年代のアメリカの音楽文化を
SFファンタジーの世界に取り込んだこと。

主人公が幼少期の80年代に宇宙人にさらわれたので、
そのときに持っていたカセットテープをアイテムに、
アメリカの懐かしいヒット曲が全篇に流れます。
(まあ26年間カセット聞いてたら、
テープ擦り切れやしないかというのは無粋なツッコミ)

主人公の持ち物も80年代のまま。
この年代を知ってる人には懐かしく、
知らない人には新鮮なミスマッチ感だろう。

冒頭主人公がウォークマンのカセットを聴きながら、
CGの異星空間をダンスする。
そして『Guardians of the Galaxy』と
映画のタイトルが画面いっぱいにアップされる。
この古い感じを徹底的に追求してるセンスが
何とも言えずカッコいいのです。

今のCG技術と80年代カルチャーの融合。
制作者の視点に軍配が上がる。
言うなれば「古カッコいい」!!

最近の流行りの、続編作る気満々の終わり方。
これで終わりでないというのは嬉しいけれど、
見終わったのに終わってない、
消化不良を起こしてしまっている感も否めない。

連続した作品の一部というよりは、
パキッと一本完結してもらった方が
観賞後はスッキリするんだけどな。
まあ細かい事だけど。

関連記事

『関心領域』 怪物たちの宴、見ない聞かない絶対言わない

昨年のアカデミー賞の外国語映画部門で、国際長編映画優秀賞を獲った映画『関心領域』。日本が舞台

記事を読む

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 野心を燃やすは破滅への道

今年2023年の春、自分は『機動戦士ガンダム』シリーズの『水星の魔女』にハマっていた。そんな

記事を読む

no image

映画づくりの新しいカタチ『この世界の片隅に』

  クラウドファンディング。最近多くのクリエーター達がこのシステムを活用している。ネ

記事を読む

『きっと、うまくいく』 愚か者と天才の孤独

恵比寿にTSUTAYAがまだあった頃、そちらに所用があるときはよくその店を散策していた。一頭

記事を読む

no image

イヤなヤツなのに魅力的『苦役列車』

  西村堅太氏の芥川賞受賞作『苦役列車』の映画化。 原作は私小説。 日本の人

記事を読む

『グッバイ、レーニン!』 長いものには巻かれて逃げろ

東西ドイツが統合された1989年。自分は子ども時代にそのニュースを見た。のちに学校の世界史の

記事を読む

『銀河鉄道の夜』デザインセンスは笑いのセンス

自分の子どもたちには、ある程度児童文学の常識的な知識は持っていて欲しい。マンガばかり読んでい

記事を読む

『ゴジラvsコング』 趣味嗜好は世代とともに

小学生になる我が息子はなぜかゴジラが好き。日本版の最近作『シン・ゴジラ』も、幼稚園の頃にリア

記事を読む

『家族を想うとき』 頑張り屋につけ込む罠

  引退宣言をすっかり撤回して、新作をつくり続けるケン・ローチ監督。市井の人

記事を読む

『キングコング 髑髏島の巨神』 映画体験と実体験と

なんどもリブートされている『キングコング』。前回は『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジ

記事を読む

『藤本タツキ 17-26』 変態宣言を強要する珠玉のアニメ短編集!

『チェンソーマン』は、期待してなかったにも関わらず意外とハマっ

『Ryuichi Sakamoto: Diaries』 こうしてすべてが変わっていく

『Ryuichi Sakamoto: Diaries』という映

『M3GAN ミーガン 2.0』 ゆるぎないロボ愛よ永遠に

自分はSFが好き。友だちロボットのAIがバグって、人間を襲い出すS

『ナミビアの砂漠』 生きづらさ観察記

日曜日の朝にフジテレビで放送している番組『ボクらの時代』に俳優

『サタンタンゴ』 観客もそそのかす商業芸術の実験

今年2025年のノーベル文化賞をクラスナホルカイ・ラースローが

→もっと見る

PAGE TOP ↑