デート映画に自分の趣味だけではダメよ!!『サンダーバード』
公開日:
:
最終更新日:2019/06/13
映画:サ行
なんでも『サンダーバード』が50周年記念で、新テレビシリーズが始まったとか。日本には秋に来るとのこと。
自分にとって『サンダーバード』というと、懐かしいというより、母親が嫌っていたのを思い出す。
なんでも母親が父親と初めてデートで観たのが『サンダーバード』だったらしい。SFなんて全く興味のない母親が、いかにこの上映時間が苦痛だったかを自分は幼少の頃、さんざっぱら聞かされたものです。
だから自分がSF映画やファンタジー映画を観ていると、横で文句ばかり言っていました。
まあ今思うと、だからこそ自分はSF作品にハマっていったのかも知れません。SFものは親に干渉されない領域だと知ったから。
小さい頃『宇宙戦艦ヤマト』の映画を母親に連れて行ってもらったことがあります。一作目と『さらば宇宙戦艦ヤマト』の併映です。子供心にサイコーでした。でも母親はやはりツラそう。なんでわからないの!? って悲しくなった。
後に『ヤマト』の一作目を見直したら、これ、テレビの総集編で、この作品だけでは何が起こっているのか
サッパリ分からないものでした。そのとき母親の感性の正しさを知りました。
いまでこそ女の子と初めてのデートに『サンダーバード』を選んでしまう、自分の父親の野暮っぷりにも笑えてしまう。単に自分が観たかっただけだろって。
自分も子どもと映画に行く時は、自分自身が楽しめそうなものをなるべく優先する。自分が楽しめそうにない作品を子どもが観たいと言ったときは、ビデオ化まで待ちなさいと交渉するくらい。
なんでかって?
子どもは、親がつまらなそうに、自分と映画を観ている姿に悲しくなるだろうから。
一緒に映画に行っていつも感じるのは、親の自分が映画を観て、笑ったり泣いたりしている姿を子どもたちが喜んでいるから。
子どもたちにとってパパも楽しんでいるのがいちばん大事。
何を観たではなく、誰と行ったという事の方が人生にとって重要なんだと思う。
関連記事
-
-
『ジョーズ』 刷り込みでないと言ってくれ!
平日の昼間に放送しているテレビ東京の『午後のロードショー』は、いつも気になっていた。80年代
-
-
『好きにならずにいられない』 自己演出の必要性
日本では珍しいアイスランド映画『好きにならずにいられない』。エルビス・プレスリーの曲のような
-
-
『ズートピア』理不尽な社会をすり抜ける術
ずっと観たかったディズニー映画『ズートピア』をやっと観ることができた。公開当時から本当にあちこちから
-
-
『坂の上の雲』 明治時代から昭和を読み解く
NHKドラマ『坂の上の雲』の再放送が始まった。海外のドラマだと、ひとつの作品をシーズンごとに
-
-
『サトラレ』現実と虚構が繋がるとき
昨年、俳優の八千草薫さんが亡くなられた。八千草さんの代表作には、たくさんの名作があるけれど、
-
-
『スリー・ビルボード』 作品の意図を煙にまくユーモア
なんとも面白い映画だ。冒頭からグイグイ引き込まれてしまう。 主人公はフランシス・マクド
-
-
『下妻物語』 若者向け日本映画の分岐点
台風18号は茨城を始め多くの地に甚大なる被害を与えました。被害に遭われた方々には心よりお見舞
-
-
『Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014』 坂本龍一、アーティストがコンテンツになるとき
今年の正月は坂本龍一ざんまいだった。1月2日には、そのとき東京都現代美術館で開催されていた『
-
-
『猿の惑星:聖戦記』SF映画というより戦争映画のパッチワーク
地味に展開しているリブート版『猿の惑星』。『猿の惑星:聖戦記』はそのシリーズ完結編で、オリジナル第1
-
-
『スターウォーズ』 作品は世代を超えて
今年は『スターウォーズ』の 新シリーズがスタートする。 ディズニーによるルーカスフィルム
