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『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ディズニー帝国の逆襲

公開日: : テレビ, 映画:サ行, 映画:ハ行, 映画館

https://starwars.disney.co.jp/

自分は『スター・ウォーズ』が大好きだ。小学1年のとき、アメリカで『スター・ウォーズ』という得体の知れないSF映画が公開されていると知り、そのビジュアルに心弾かされた。当時の日本での劇場公開作品は、すべてオリジナル音声の字幕スーパー版。自分の家は片田舎にあり、映画館は近所にはない。映画といえばせいぜい市民ホールに巡回してくるアニメ映画をやっとこさ観るくらいだった。自分にはオリジナル英語音声の洋画鑑賞なんてハードル高すぎるシロモノだった。

あれから40年以上経ち、『スター・ウォーズ』も本シリーズ8作品と、スピンオフ2作品の長編映画が作られた。スピンオフのアニメ作品は多過ぎて自分には把握できない。いよいよ今年、本シリーズも次の9作目で完結する。初期6部作のジョージ・ルーカスの手から離れ、ディズニー傘下での『スター・ウォーズ』展開も、今年で一区切りつきそうだ。

自分は『スター・ウォーズ』に限らず、スピンオフ企画というものはあまり好きではない。オリジナルの作品を知らなければわからないような作品が多いし、サイドストーリーを観たくなるほど一つの作品に入れ込むことはまずない。たとえ『スター・ウォーズ』みたいに、小さな時から慣れ親しんでいる作品でも、わざわざ番外編まで観たいとは思わない。淡白に広く浅く様々な作品が観たい。

ディズニー・スターウォーズのスピンオフ前作『ローグ・ワン』も、自分はピンとこなかった。世間では「本シリーズより面白い」という声もあったが、自分はスターウォーズシリーズで初めて睡魔と戦った作品だった。だからこのスピンオフ第二弾『ハン・ソロ』にも全く期待などしていなかった。

映画『ハン・ソロ』は、製作時も監督やスタッフが交代したり、なかなか難航していた様子。結局安全パイの名匠ロン・ハワードが監督してカタチになった。それでも海外からのニュースでは、シリーズ最低の客入りという前情報ばかりが入って来た。自分も、マニアックなつくりのスピンオフものにはすっかり辟易していた。

この映画が日本公開になって、周囲からの感想はそれほど悪いものではなかった。結構スターウォーズ好きの友人たちも、「事前の評判よりは悪くはないよ」というものばかり。それならいつかは自分も観てみようと思った。

でもやっぱりジェダイが登場しないスターウォーズは、ちっとも胸踊らない。スターウォーズの英才教育をきちんと仕込んだはずのウチの子たちも、『ハン・ソロ』には食いつかない。そうか、スターウォーズ・ブランドなのを一旦忘れて、ウエスタン風アメコミSFものとして割り切って観ればいいんだ。スピンオフはスピンオフ。本筋には影響ない。

さすがエンターテイメントを熟知したロン・ハワード。手堅く楽しい作品に仕上がっているけど、短期間で作った煮込み足りなさは否めない。しかし何を急いで作品を量産する? ディズニーは商魂をあらわにし過ぎている。

この『ハン・ソロ』の興行的大失敗はディズニーもさすがに痛手だったらしい。とりあえず今後の同シリーズのスピンオフ作品は足止めになったらしい。ボバ・フェットやオビ=ワンの主人公の作品も企画があったらしい。『ハン・ソロ』の悲しさは、色々とストーリーに謎を残していて、次回作を作る気満々だったところ。今後のシリーズの伏線になるはずだったであろう謎は、謎のまま終わってしまうのだろうか?

ディズニー・スターウォーズの本シリーズ第二弾『最後のジェダイ』は、賛否両論に割れた。旧シリーズからのオールド・ファンは、この作品をこき下ろした。反面、この最新三部作からの若い客層からは、かなりの支持を受けた。自分はオールド・ファンに属するが、この『最後のジェダイ』は大好きだ。いい意味で今までのシリーズのパターンをぶち壊してくれた。先が読めないので、純粋にワクワクする。

2019年のディズニー映画のラインナップは凄まじい。ほとんど毎月新作をリリースする。スターウォーズの本シリーズ完結編だけじゃない。マーベルの『アベンジャーズ』も、完結ではないにせよ、流れに一区切りつけるという。ただ今年のディズニー映画のラインナップは、どれもリメイクや続編ばかり。完全な新作がないのが特徴。もう年内でディズニー映画は店じまいしてしまうのではないかという勢いだ。果たして全作網羅する熱烈ファンの猛者はいるのだろうか?

人気シリーズの関連作品をバンバン量産する。観客が喜ぶならそれもいい。だけどあまりにゴリ押しが過ぎて、飽きてしまうのでは、下品な押し売りだ。スターウォーズも更なる新三部作を予定しているらしい。フォローするのもめんどくさくなってしまう。

自分にとってスターウォーズは大好きな映画。作品にまつわる人生の思い出もたくさんある。このスターウォーズにしろアベンジャーズにしろ、企業が儲けることばかりを気にして、新作をジャンジャカ作って、作品の価値を低下されるのはのはとてもイヤだ。I have a bad feeling about this!

どうかどの作品も惜しまれつつ有終の美を飾って欲しい。数年後に「スターウォーズとアベンジャーズって、まだやってたの?」なんて言いたくない。楽しい映画は大好きだけれど、一度その作品を飽きてしまうと、その作品へのすべての思いが色褪せてしまう。これが今のハリウッドをはじめとする映画業界のビジネス・スタイルなのかもしれないが、実のところファンの気持ちを踏みにじりかねない。最近のハリウッドは、セクハラ問題とかも露呈されたりしているし、なかなか黒い部分が目についてくる。

嗚呼、エンターテイメントの夢の魔法はいずこへ?

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