『スターウォーズ』 作品は世代を超えて
公開日:
:
最終更新日:2021/08/17
映画:サ行
今年は『スターウォーズ』の
新シリーズがスタートする。
ディズニーによるルーカスフィルムの買収により、
一時期ジョージ・ルーカスは『スターウォーズ』の
新シリーズはもう作らないと言っていた
前言撤回となる。
そもそも『スターウォーズ』は
9部作構想だったらしいのだが、
ルーカス自身の映画作家としての寿命が
追いつかないとのことで、
全6部作で終了しようとしたところ、
ディズニー傘下になることで、
全9部作制作が再燃したらしい。
ディズニーは色々と大手プロダクションを
傘下に吸収していくが、
ディズニーグループになったとしても、
今までと作風が変わったりしないので、
ファンとしては不安はあまりない。
ただ実質的に『スターウォーズ』を手放した会見時の
ルーカスのさみしそうな顔は忘れられない。
『スターウォーズ』シリーズは第一作が『エピソード4』。
物語が途中から始まるのが、カッコいいと思っていたのでしょうね。
以前親世代の映像作家と
『スターウォーズ・エピソード3』を観た事がある。
その方はルーカスと同じ世代。
リアルタイムでクラシック三部作(eo4~6)を観ていたが、
プリクエル三部作(ep1~3)は観ていなかったとの事。
「このオビワンはあのオビワンか?」
などと説明しながらの鑑賞。
驚いていたのはクラシック三部作と
プリクエル三部作とでは、
映像の表現言語が変わってしまったということ。
映像というのは数カットの積み重ねで
アクションなりドラマなりをみせていく。
普通はメインになる引きの絵で状況を伝え、
アップなりアクションなりをこまめに挿入して、
躍動感を演出するものだった。
自分も映像学校では
そういったスタイルを教わった。
しかしプリクエル三部作では、
メインの映像はなく、
カットが変わるすべての映像がメイン。
どの絵も主役で、
それでもモンタージュのつながりがりが
観客にも把握できる。
これは観客の脳も、激しい映像に慣れ、
どんどん刺激的なものを求めている結果だろう。
そうなると次の新三部作も
更に新しい映像表現になっている可能性は高い。
これは観客の自分たちが気付かないうちに、
映像表現方法が進化した事となる。
スターウォーズシリーズは、
毎回その時代の最先端の技術を取り入れて
制作されている。
自分が初めて『スターウォーズ』を
知ったのは小学1年生。
奇しくも今年、自分の上の子も小学1年生。
果たしてこのこれからの世代は、
新『スターウォーズ』をどうとらえるのだろうか?
関連記事
-
『さよなら銀河鉄道999』 見込みのある若者と後押しする大人
自分は若い時から年上が好きだった。もちろん軽蔑すべき人もいたけれど、自分の人生に大きく影響を
-
マイケル・ジャクソン、ポップスターの孤独『スリラー』
去る6月25日はキング・オブ・ポップことマイケル・ジャクソンの命日でした。早いこ
-
『一九八四年』大事なことはおばちゃんに聞け!
『一九八四年』はジョージ・オーウェルの1949年に発表された、近未来の完全管理社会を描いたディストピ
-
『ジュブナイル』インスパイア・フロム・ドラえもん
『ALWAYS』シリーズや『永遠の0』の 山崎貴監督の処女作『ジュブナイル』。
-
『葬送のフリーレン』 もしも永遠に若かったら
子どもが通っている絵画教室で、『葬送のフリーレン』の模写をしている子がいた。子どもたちの間で
-
『猿の惑星: 創世記』淘汰されるべきは人間
『猿の惑星:創世記』。 もうじき日本でも本作の続編にあたる 『猿の惑星:新世
-
『ゼロ・グラビティ』3D技術があっての企画
3D映画が『アバター』以来すっかり浸透した。 自分も最初の頃は3Dで作られた映
-
自国の暗部もエンタメにする『ゼロ・ダーク・サーティ』
アメリカのビン・ラディン暗殺の様子を スリリングに描いたリアリスティック作品。
-
『百日紅』天才にしかみえぬもの
この映画は日本国内よりも海外で評価されそうだ。映画の舞台は江戸時代。葛飾北斎の娘
-
『好きにならずにいられない』 自己演出の必要性
日本では珍しいアイスランド映画『好きにならずにいられない』。エルビス・プレスリーの曲のような