日本も開けてきた?『終戦のエンペラー』
公開日:
:
最終更新日:2019/06/15
映画:サ行
映画『終戦のエンペラー』を観た。
映画自体の出来映えはともかく、
こういった内容の映画が騒ぎにならず
公開されるようになったとは、
なかなか日本も開けてきたな~と感心。
だって昭和天皇の戦争責任の
是非を問う作品ですもの。
この問題は学校でも教えてくれなかったし、
軽々しく教えられない事柄なのでしょう。
映画ではひとつの解釈をして、
わかりやすく説明しております。
それはそれで納得のいく解釈でした。
メロドラマも挟んだりして租借していますが、
ホントはそんなものいらないんだけどね。
ネタバレになりますが、
来日してずっと悪態ついてたマッカーサーが、
昭和天皇を拝謁した瞬間に紳士的になります。
それくらいの存在感は天皇にはあるのでしょう。
平成天皇に直接拝謁した方々から、
「やはり普通のお方ではない」とよく聞きます。
映画では太平洋戦争前の日本も描かれます。
なんとなく今現在の日本とだぶって見えます。
平成天皇も戦争は希望していないでしょうね。
皇室を描くのは日本としてはタブーです。
数年前、ロシアのソクーロフ監督の
『太陽』公開時は大騒ぎになりましたし、
上映中止や街宣車が映画館に来るのではと心配でした。
アセって観に行った記憶があります。
そういえばどちらの作品にも
桃井かおりが出演していたな~。
勇敢な女優さんだ。
関連記事
-
-
『サウルの息子』みせないことでみえてくるもの
カンヌ映画祭やアカデミー賞など、世界の大きな映画祭で、賞をとりまくっていたハンガリー映画『サウルの息
-
-
『さよなら銀河鉄道999』 見込みのある若者と後押しする大人
自分は若い時から年上が好きだった。もちろん軽蔑すべき人もいたけれど、自分の人生に大きく影響を
-
-
『三体(Netflix)』 神様はいるの?
Netflix版の『三体』をやっと観た。このドラマが放送開始されたころ、かなり話題になっていたし
-
-
『スター・トレック BEYOND』すっかりポップになったリブートシリーズ
オリジナルの『スター・トレック』映画版をやっていた頃、自分はまだ小学生。「なんだか単純そうな話なのに
-
-
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』 自分のことだけ考えてちゃダメですね
※このブログはネタバレを含みます。 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの四作目で完結
-
-
『スノーマン』ファンタジーは死の匂いと共に
4歳になる息子が観たいと選んだのが、レイモンド・ブリッグスの絵本が原作の短編アニメーション『スノーマ
-
-
『ショーイング・アップ』 誰もが考えて生きている
アメリカ映画の「インディーズ映画の至宝」と言われているケリー・ライカート監督の『ショーイング
-
-
それを言っちゃおしまいよ『ザ・エージェント』
社会人として働いていると「それを言っちゃおしまいよ」という場面は多々ある。効率や人道的な部分で、これ
-
-
『ゼロ・グラビティ』3D技術があっての企画
3D映画が『アバター』以来すっかり浸透した。 自分も最初の頃は3Dで作られた映
-
-
『百日紅』天才にしかみえぬもの
この映画は日本国内よりも海外で評価されそうだ。映画の舞台は江戸時代。葛飾北斎の娘
