『クレヨンしんちゃん』 子どもが怖がりながらも見てる

かつて『クレヨンしんちゃん』は
子どもにみせたくないアニメワースト1でした。
とにかく「ぞーさん」とか、すぐお尻をだすとか、
プチ下ネタを子どもたちがまねをするので、
親から嫌われていたのです。
でも映画版の、
子どもは笑って大人は泣ける作風になってから、
毎年ゴールデンウィーク映画として定番となった。
普段映画を観ない人ですら、
子どもと一緒に観た『クレヨンしんちゃん』が
良かったと言い出すくらい。
この親にもウケる作風を定着させたのは原恵一監督。
『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』と
『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』は名作。
『~戦国大合戦』は後に
『ALWAYS』シリーズの山崎貴監督によって
『BALLAD 名もなき恋のうた』として実写化された。
戦国時代の新たな時代考証や、
黒澤明監督作品『乱』へのオマージュも交えている。
戦国映画としても新境地を拓いている。
原恵一監督の作風は大人目線で、
正直言って子どもたちには難しい。
でも子どもたちは、細かくは理解していなくても
物事の本質や根幹はきちんとつかめる。
その絶妙な塩梅を表現している。
ただやっぱりウチの子たちは
ちょっとセンシティブ過ぎてしまって、
『しんちゃん』作品は
冒頭部分こそは笑って観ているのだが、
途中で「やめてくれ!!」のオンパレードになる。
やっぱりここまでシリアスで厳しい世界は、
子どもたちには怖いみたい。
『しんちゃん』の最近のテレビシリーズも
なんだかシュールな
プチホラータッチなストーリーが多い。
大人は奇想天外な展開に笑えるのだけれど、
子どもにはただただシャレにならない怖さらしい。
自分を含め、ウチの家族はみんな
御涙頂戴作品が苦手。
基本的には笑いがなければ観てられない。
『クレヨンしんちゃん』は
親に認めてもらうため、親世代目線の作風へと
進んでいったのでしょう。
これで肝心の子どもが
おいてけぼりでは本末転倒。
この微妙なかけひきが難しいところですが、
やはりアニメは子どもたちのもので
あって欲しいものです。
関連記事
-
-
『インサイド・ヘッド2』 感情にとらわれて
ディズニー・ピクサーの『インサイド・ヘッド2』がアメリカの劇場でヒットしているとニュースは、
-
-
『電車男』オタクだって素直に恋愛したかったはず
草食男子って、 もう悪い意味でしか使われてないですね。 自分も草食系なんで…
-
-
『チ。 ー地球の運動についてー』 夢に殉ずる夢をみる
マンガの『チ。』の存在を知ったのは、電車の吊り広告だった。『チ。』というへんなタイトルがキャ
-
-
『東京ゴッドファーザーズ』地味な題材のウェルメイドアニメ
クリスマスも近いので、 ちなんだ映画をセレクト。 なんでもこの『東京ゴッ
-
-
『シン・ウルトラマン』 こじらせのあとさき
『シン・ウルトラマン』がAmazon primeでの配信が始まった。自分はこの話題作を劇場で
-
-
『リメンバー・ミー』 生と死よりも大事なこと
春休み、ピクサーの最新作『リメンバー・ミー』が日本で劇場公開された。本国アメリカ公開から半年
-
-
『うつヌケ』ゴーストの囁きに耳を傾けて
春まっさかり。日々暖かくなってきて、気持ちがいい。でもこの春先の時季になると、ひ
-
-
『鬼滅の刃 遊郭編』 テレビの未来
2021年の初め、テレビアニメの『鬼滅の刃』の新作の放送が発表された。我が家では家族みんなで
-
-
『パシフィック・リム』 日本サブカル 世界進出への架け橋となるか!?
『ゴジラ』ハリウッドリメイク版や、 トム・クルーズ主演の 『オール・ユー・ニード・イズ・
-
-
『グラディエーター』 Are You Not Entertained?
当たり外れの激しいリドリー・スコット監督の作品。この『グラディエーター』はファーストショット
