『ALWAYS 三丁目の夕日』美化された過去の日本
公開日:
:
最終更新日:2019/06/15
映画:ア行
映画『寄生獣』も公開された山崎貴監督の出世作。
CG畑出身の山崎監督が撮る映画は、
『スターウォーズ』のグリーンバックの撮影法で
『寅さん』映画を作る趣。
物語は戦後から高度成長期へと
日本が向かって行く時代の人情溢れたもの。
自分は喜劇を期待していたが、
やはりおセンチなお涙頂戴ものになってしまっている。
日本人は本当に泣きたいらしい。
山崎貴監督が演出ミスをしたと言っている場面がある。
それはシリーズ第一作目の冒頭、
堀北真希さん演じるロクちゃんが
集団就職で上京してくる場面です。
ロクちゃんたちは友達と汽車に乗って
ワイワイしながら上野駅に到着します。
まるで遠足にでも行くかのように。
でも実際の集団就職は、
こんな楽しいものではなかったのです。
地方から東京へ親元を離れて10代の子が
出てくるということは、
今で言う海外留学よりも恐ろしいことだったと思います。
映画『男はつらいよ』で、
これから集団就職にでかける少年に、
寅さんが話しかける場面があります。
これは本当にこれから上京する子なのです。
この場面だけがドキュメンタリーになっているのです。
これから上京する少年は緊張しきって、
すっかり怯えていました。
渥美清さんも寅さんを演じながらも、
親身に励ましています。
少年からすれば、
これから戦地に送られるような心境でしょう。
こういったミスの演出で、過去が素晴らしかったと
懐古的に使われてしまうことには危険性がある。
どんな時代だっていいところと悪いところはある。
なんでも安倍首相はこの作品のファンらしい。
政治家が過去の日本を美化した作品を
誉めるというだけで、疑ってしまうのは困ったものだ。
しかしながら山崎監督の後続作品は
『宇宙戦艦ヤマト・実写版』や『永遠の0』という
戦争を美化した作品が並んでいるのも何とも言えない。
山崎監督作品は好きだけれど、
プロパガンダにまっさきに利用されている感は否めない。
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