『うる星やつら オンリー・ユー』 TOHOシネマズ新宿OPEN!!

TOHOシネマズ新宿が4月17日に
オープンするということで。
都内では最大級のシネコンで、
ドルビーアトモスやIMAX搭載とのこと。
こりゃ楽しみなところです。
新宿といえば昔は銀座に次ぐ映画館街だった。
郊外にシネコンが連立したため、
都心に行かずとも好環境で映画が
観れるようになったため、
新宿の老舗映画館も、老朽化もあって
どんどんなくなっていった。
昨年末のミラノ座の閉館も感慨深かった。
このTOHOシネマズ新宿は、
新宿コマ劇場の跡地に建設された。
コマ劇場は文字通りステージの真ん中に
コマ状の舞台装置があり、
くるくる回る不思議なステージ演出が売り。
主に演歌歌手の講演ばかりだったので、
子どもだった自分とは無縁。
でもこの建物には新宿コマ東宝という映画館があり、
自分は小学生の頃、何度か映画を観に行った。
自分はその頃、埼玉に住んでいたので、
新宿までは電車で小一時間かかる。
それでも映画を観たくて、電車に乗ったもの。
新宿コマ東宝で始めてみた映画は
『うる星やつら オンリー・ユー』。
この作品は、
今や世界的にファンがいる押井守監督の
長編映画デビュー作。
小学生の自分はそんな事も知らず、
『うる星やつら』の映画観たい!! と、
同級生の友達を誘って観に行くこうとした。
そうすると友達のお母さんがでてきて、
「小学生だけで映画に行くなんて認められない」
と言い出しました。
今でこそ小学生だけで電車に乗って、
都心へ遊びに行くなんてとんでもない話だが、
当時はまだそれほど危機感のある時代ではなかった。
自分の母親は「冒険があってもいいのではないか」と
理解があるんだか、放任なんだか
良く分からない意見を言って、
結局相手のお母さんも納得して、
小学生同士で映画を観に行った。
当時『うる星やつら』は凄い人気で、
新宿コマ東宝は長蛇の列。
希望していた上映回は観れず、
整理券をもらって次の上映まで時間をつぶす事に。
『うる星やつら』には同時上映である
相米慎二監督の『ションベン・ライダー』があったので、
そこからの入場。
相米作品の魅力がまだ分からなかったので、
とてもツラかったのを覚えています。
新宿で6時間以上、小学生が拘束されたわけです。
今考えれば恐ろしい事です。
友達は家へ電話して許可をもらっていました。
夕方になってやっとこさみた『うる星やつら』。
すっかり疲れ切って、
内容云々ではなかった気がします。
帰りはすっかり夜。
友達のお母さんは心配して、
なぜか我が家に来ていて、
ウチの母親と一緒に
帰りを待っていました。
それからは、
友達と映画に行くとめんどくさい
と思うようになり、
ひとりで映画館へ通う小学生へとなっていきました。
よくもまあ、犯罪に巻き込まれなかったものです。
今親となって、自分の子どもが小学生同士で
都心へ遊びに行くと言ったら絶対反対するので、
まだまだのんびりした時代だったのかも知れません。
関連記事
-
-
『ジュブナイル』インスパイア・フロム・ドラえもん
『ALWAYS』シリーズや『永遠の0』の 山崎貴監督の処女作『ジュブナイル』。
-
-
『天使のたまご』 アート映画風日本のアニメ
最新作の実写版『パトレイバー』も話題の世界的評価の高い押井守監督の異色作『天使のたまご』。ス
-
-
『パシフィック・リム』 日本サブカル 世界進出への架け橋となるか!?
『ゴジラ』ハリウッドリメイク版や、 トム・クルーズ主演の 『オール・ユー・ニード・イズ・
-
-
『アバター』観客に甘い作品は、のびしろをくれない
ジェイムズ・キャメロン監督の世界的大ヒット作『アバター』。あんなにヒットしたのに、もう誰もそのタイト
-
-
『1987、ある闘いの真実』 関係ないなんて言えないよ
2024年12月3日の夜、韓国で戒厳令が発令され、すぐさま野党によってそれが撤回された。日本
-
-
『オール・ユー・ニード・イズ・キル 』日本原作、萌え要素を捨てれば世界標準
じつに面白いSF映画。 トム・クルーズのSF映画では 最高傑作でしょう。
-
-
戦争は嫌い。でも戦争ごっこは好き!! 『THE NEXT GENERATION パトレイバー』
1980年代にマンガを始めOVA、 テレビシリーズ、劇場版と メディアミック
-
-
『トイストーリー4』 人のお節介もほどほどに
大好きなピクサー映画の『トイストーリー』シリーズの最新作『トイストーリー4』。なぜかずいぶん
-
-
『龍の歯医者』 坂の上のエヴァ
コロナ禍緊急事態宣言中、ゴールデンウィーク中の昼間、NHK総合でアニメ『龍の歯医者』が放送さ
-
-
『SAND LAND』 自分がやりたいことと世が求めるもの
漫画家の鳥山明さんが亡くなった。この数年、自分が子どものころに影響を受けた表現者たちが、相次
- PREV
- 『境界のRINNE』やっぱり昔の漫画家はていねい
- NEXT
- 『スターウォーズ』 作品は世代を超えて
