*

『機動戦士ガンダム』とホモソーシャル

公開日: : 最終更新日:2020/12/28 アニメ, 映画:カ行

『ガンダム』といえば、我々アラフォー世代男子には、
小学校の義務教育の一環といってもいいコンテンツ。
観ていないと友達と仲間になれないくらいでした。

そして世の中には「ガンダム芸人」と
言われる芸人さんも大勢います。
ガンダム未見の妻も『ガンダム』の存在は
かねてより気になっていたので、観てみたいとのご所望。

『ファーストガンダム』の劇場版第一作をかけてみると、
始まって20分もしないうちに「私、これダメだわ」とのこと。

妻は父親からのSF英才教育(?)を
幼いときから受けているので、
女性にしてはSFにはとても理解があります。

それがなぜ?

どうもこの『ガンダム』という作品は、
女人禁制のホモソーシャルの臭いしかしないと。

言うなれば、アムロとシャアの恋愛もの。

戦争を舞台としているが、「あいつに勝ちたい」という
完全なスポ根もののジャンルに近い。

登場する女性もほとんど同性には感情移入しにくいらしい。

アムロとシャアはシリーズを通して、
恋人を何人も代えていますが、
本質的には女性に興味が無いのが伺えます。

かすかに女性蔑視すら感じます。

確かに35年前のあの時代、
子どもだったからこそ面白く観れたのかもしれません。

現代のこの世の中で、初めて見るには、
ハテナ?な価値観の部分もたくさんあると思います。

そういえばこの『ガンダム』を熱く語るのは、
普段アニメや映画、読書をしそうもない
体育会系のおじさんが多いようにも思えます。

ホモソーシャルといえば体育会系。

どうしてこのタイプの人たちが、
『ガンダム』に夢中になるのか謎が解けました。

やはり『ファーストガンダム』は
今の時代性には合わないテーマなのかもしれません。

未だファンでいる自分たちは、
刷り込みによって面白いと錯覚しているだけなのです。

好きなものは好きでいいのですが、これはこれとして、
観客もシフトチェンジしていかなければなりません。
大人になるということです。

監督の富野由悠季さんをはじめ、
その世代のアニメ作家たちが口々に嘆いています。
「俺たちはダメな大人をつくってしまった」と。

そんな「ダメ大人」はもう卒業しなくてはいけませんね。

関連記事

『かぐや姫の物語』 この不気味さはなぜ?

なんとも不気味な気分で劇場を後にした映画。 日本人なら、昔話で誰もが知っている 『

記事を読む

『風立ちぬ』 招かざる未来に備えて

なんとも不安な気分にさせる映画です。 悪夢から覚めて、夢の内容は忘れても、 ただただ不安

記事を読む

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』 日本ブームは来てるのか?

アメリカで、任天堂のゲーム『スーパーマリオブラザーズ』を原作にしたCGアニメが大ヒット。20

記事を読む

『天使のたまご』 アート映画風日本のアニメ

最新作の実写版『パトレイバー』も話題の世界的評価の高い押井守監督の異色作『天使のたまご』。ス

記事を読む

『あしたのジョー2』 破滅を背負ってくれた…あいつ

Amazon primeでテレビアニメの『あしたのジョー』と『あしたのジョー2』が配信された

記事を読む

『ダンダダン』 古いサブカルネタで新感覚の萌えアニメ?

『ダンダダン』というタイトルのマンガがあると聞いて、昭和生まれの自分は、真っ先に演歌歌手の段

記事を読む

no image

『ベルサイユのばら』ロックスターとしての自覚

「あ〜い〜、それは〜つよく〜」 自分が幼稚園に入るか入らないかの頃、宝塚歌劇団による『ベルサイユの

記事を読む

no image

『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』賢者が道を踏み外すとき

  日本では劇場未公開の『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』。DVDのジャケ

記事を読む

『チ。 ー地球の運動についてー』 夢に殉ずる夢をみる

マンガの『チ。』の存在を知ったのは、電車の吊り広告だった。『チ。』というへんなタイトルがキャ

記事を読む

『ゴーストバスターズ』ファミリー向け映画求む!

ずっと頓挫し続けてた『ゴーストバスターズ』の新作が、今年の夏公開される。ものごとって決まった

記事を読む

『フランケンシュタイン(2025年)』 生きることを生きること

2025年、ギレルモ・デル・トロ監督によって『フランケンシュタ

『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』 イベントムービーの心得

我が家では自分よりも家族の方が『呪術廻戦』が好き。その『呪術廻

『ウィキッド ふたりの魔女』 陰惨な世界を軽やかに歌い上げよう

観るべきかやめるべきか迷っていた映画『ウィキッド ふたりの魔女

『ひらやすみ』 とがって、たたかれ、まるくなり。

2025年の冬、自分のSNSのタイムラインでは『ひらやすみ』と

『プレデター バッドランド』 こんなかわいいSFアクション映画が観たかった

『プレデター』の最新作が公開される。近年日本では洋画が不人気。

→もっと見る

PAGE TOP ↑