*

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』 サブカルの歴史的アイコン

公開日: : 最終更新日:2021/03/21 アニメ, 映画:ア行

1995年のテレビシリーズから始まり、
2007年から新スタートした『新劇場版』と
未だに新作が作られているモンスターコンテンツ。

この『新劇場版』、当初はテレビ版の刷り直しで、
同じ内容でキレイに新画リテイクしていく総集編でスタート。

あまりの大ヒットで、2作目からはオリジナル要素が増え、
3作目では、まったく原作テレビシリーズとは
異なった展開となりました。

日本でもっともビッグバジェットで
製作されているインディペンド映画です。

この作品から後に多くのアニメ作品に影響を与え、
ある意味現在の日本アニメシーンは
本作の亜流といってもいいでしょう。

メインの客層はオタクと言われる人種なのですが、
都心の映画館へ行けば、
トンガったファッションの女子たちが数人連れで、
劇場のいちばん見やすい席を牛耳っていたりする。

ある意味作品だけでなく、ファッションとしても
一人歩きしてしまったエヴァンゲリオン。

クールとダサさの両極端な解釈。

作品としても3作目では、
わざと観客を煙にまいた設定にしていて、
にやりとさせられる。
もちろんSF作品としてとてもよくできている。

人気のあったアニメ作品は、何度も再演される。
これはオペラや芝居にも通ずるものがある。

オペラだって当初は大衆演芸みたいなものだった。
当時のサブカルである。

サブカルだって100年残ればメインカルチャーになる。

これから100年もしないうちに、
いい学歴のおっちゃんたちが、
したり顔でアニメを語りだすかと思うと、
文化の起源などたいしたことないな~と感じてしまう。

この『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の
新作完結編の情報がそろそろ解禁になるのではと
密かに期待している次第です。

そしたらまたちょっとした
ムーブメントにはなるでしょうね。

関連記事

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 野心を燃やすは破滅への道

今年2023年の春、自分は『機動戦士ガンダム』シリーズの『水星の魔女』にハマっていた。そんな

記事を読む

『ソウルフル・ワールド』 今そこにある幸福

ディズニープラスを利用し始めた。小学生の息子は、毎日のように自分で作品を選んで楽しんでいる。

記事を読む

『アメリカン・フィクション』 高尚に生きたいだけなのに

日本では劇場公開されず、いきなりアマプラ配信となった『アメリカン・フィクション』。 最

記事を読む

no image

『スノーマン』ファンタジーは死の匂いと共に

4歳になる息子が観たいと選んだのが、レイモンド・ブリッグスの絵本が原作の短編アニメーション『スノーマ

記事を読む

『犬ヶ島』オシャレという煙に巻かれて

ウェス・アンダーソン監督の作品は、必ず興味を惹くのだけれど、鑑賞後は必ず疲労と倦怠感がのしか

記事を読む

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』 長いものに巻かれて自分で決める

『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズの劇場版が話題となった。『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』というタイトルで

記事を読む

『進撃の巨人』 残酷な世界もユーモアで乗り越える

今更ながらアニメ『進撃の巨人』を観始めている。自分はホラー作品が苦手なので、『進撃の巨人』は

記事を読む

no image

『トロールズ』これって文化的鎖国の始まり?

  配信チャンネルの目玉コーナーから、うちの子どもたちが『トロールズ』を選んできた。

記事を読む

no image

社会風刺が効いてる『グエムル ー漢江の怪物ー』

  韓国でまたMERSが猛威を振るっていると日々の報道で伝わってきます。このMERS

記事を読む

『Mr.インクレディブル』 好きな仕事に就くこと

今年続編が公開される予定のピクサー2004年の映画『Mr.インクレディブル』。もうあれから1

記事を読む

『ナミビアの砂漠』 生きづらさ観察記

日曜日の朝にフジテレビで放送している番組『ボクらの時代』に俳優

『サタンタンゴ』 観客もそそのかす商業芸術の実験

今年2025年のノーベル文化賞をクラスナホルカイ・ラースローが

『教皇選挙』 わけがわからなくなってわかるもの

映画『教皇選挙』が日本でもヒットしていると、この映画が公開時に

『たかが世界の終わり』 さらに新しい恐るべき子ども

グザヴィエ・ドラン監督の名前は、よくクリエーターの中で名前が出

『動くな、死ね、甦れ!』 過去の自分と旅をする

ずっと知り合いから勧められていたロシア映画『動くな、死ね、甦れ

→もっと見る

PAGE TOP ↑