『ウォーリー』 これは未来への警笛?
映画『ウォーリー』がウチでは再評価UP!
『アナと雪の女王』を観てから我が家では
ディズニーやピクサー作品がヘビーローテーション。
なかでも『ウォーリー』は地味だけど名作だと。
結構本格的なSFの内容で、テーマはエコ。
人類が何らかの理由で地球に住めなくなって、
700年間ひとりでゴミ掃除をしてる
ロボット・ウォーリーが主人公。
後半は地球を追われ、
宇宙の流転の旅をしてる人類が登場しているんだが、
みんな座ったままでチャットばかりしてメタボになってる。
まったく現代人の末裔。
ウォーリーにチャットを邪魔された数人が、
気づいてない風景にハッとなるって描写もある。
本来SFというのは、
社会に警笛を鳴らしたりする役目もあり、
本作は見事にそれを果たしている。
しかも旧来のSF作品へのオマージュも
あちこちに散りばめられている。
殆ど言葉を話せないロボット達の
演技の細かいことったらない。
声を出しているベン・バートの演技も最高。
この人はスターウォーズのR2D2の声の人。
子どもからすると少し難しい内容で、
娘からずっと「なんで、どうして」と
質問攻めでちと疲れるが、SF好きの自分からすると
娘の質問の視点の新鮮さが、かえっておもしろかった。
最近のSFはCGばかりが見せ場になって、
薄っぺらいものばかりになってしまったと思います。
制作側も観客側も、問題意識を持った人が減ったのでしょう。
まあそれ程、日常生活に追われてるのということでしょう。
関連記事
-
-
『きみの色』 それぞれの神さま
山田尚子監督の新作アニメ映画『きみの色』。自分は山田尚子監督の前作にあたるアニメシリーズ『平
-
-
『パンダコパンダ』自由と孤独を越えて
子どもたちが突然観たいと言い出した宮崎駿監督の過去作品『パンダコパンダ』。ジブリアニメが好きなウチの
-
-
『天使のたまご』 アート映画風日本のアニメ
最新作の実写版『パトレイバー』も話題の世界的評価の高い押井守監督の異色作『天使のたまご』。ス
-
-
『アナと雪の女王2』百聞は一見にしかずの旅
コロナ禍で映画館は閉鎖され、映画ファンはストレスを抱えていることだろう。 自分はどうか
-
-
『団地ともお』で戦争を考える
小さなウチの子ども達も大好きな『団地ともお』。夏休み真っ最中の8月14日にNHK
-
-
『愛の渦』ガマンしっぱなしの日本人に
乱交パーティの風俗店での一夜を描いた『愛の渦』。センセーショナルな内容が先走る。ガラは悪い。
-
-
『風が吹くとき』こうして戦争が始まる
レイモンド・ブリッグズの絵本が原作の映画『風が吹くとき』。レイモンド・ブリッグズ
-
-
『機動戦士ガンダム』 ブライト・ノアにみる大人のあり方
『機動戦士ガンダム』は派生作品があまりに多過ぎて、 TSUTAYAでは1コーナー出来てしま
-
-
『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 言わぬが花というもので
大好きな映画『この世界の片隅に』の長尺版『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。オリジナル
-
-
『パシフィック・リム』 日本サブカル 世界進出への架け橋となるか!?
『ゴジラ』ハリウッドリメイク版や、 トム・クルーズ主演の 『オール・ユー・ニード・イズ・
- PREV
- 『誰も知らない』とネグレクト
- NEXT
- 『崖の上のポニョ』 子ども目線は逆境を超える