『Perfume』最初から世界を目指さないと!!
公開日:
:
最終更新日:2019/06/14
音楽
アイドルテクノユニット『Perfume』の
パフォーマンスが、どんどんカッコ良くなってる!!
『Perfume』が所属するプロダクションアミューズは
『One OK Rock』など、最初から海外で
ウケるようなアーティストを輩出している。
最近よく聞く「日本が世界に誇れる◯◯」とか
「日本作品が世界で賞をとれなかった云々」。
どれもこれも日本基準の目線なので、
なんとも視野が狭くて不愉快。
日本国内だけで認められても、
世界に通用しないのでは仕方ない。
国内ばかりに目がいくようでは、
創り出す作品もイマジネーションが萎んでいく。
『Perfume』はテクノとダンスという
とても相性がいいのに、誰も手を出していなかったし、
成功していなかったところをイノベーションした。
中田ヤスカタ氏のサウンドはカッコ良く、
アイドルにここまでの楽曲は必要ないという
トンカチな考えを突き抜けている。
テクノ自体はドイツ生まれだけれど、
『YMO』がチープな未来感の融合、
いわゆる海外が描く日本のイメージで、
日本的にアレンジに成功したことから、
テクノもアイドルもとても日本的。
要するに、
「ダサくってマンガ的で幼稚な、不思議の国」。
海外的におもしろがってもらえているだけ。
好奇の目に晒されているだけのこと。
日本人が勝手に「世界に認められた」と
勘違いしているけれど、
おもしろがっている海外の人も、
自分の国が今の日本みたいになったら
絶対イヤがるだろう。
このコンプレックスを
逆手に利用したところにセンスを感じる。
『Perfume』の最近のパフォーマンスには
プロジェクトマッピングを導入し始めた。
『クラフトワーク』のライブでは
巨大スクリーンに3DでCG映像が流れているので、
これもとてもテクノミュージックと相性がいい。
きっとこれから、日本のアーティストのライブにも
プロジェクトマッピングなどの技術をマネした
二番煎じはたくさんでてくると思います。
でも技術的にできるから良いと言うものではない。
そこにアーティストの分析なりの咀嚼が不可欠。
人に受け入れられるものというのは、
まるっきり新しいものではなく、
どこか既視感があった方がいいらしい。
相性の良いイノベーションが成功のもと。
当初テクノを歌えと言われた『Perfume』のメンバー。
テクノなんてわからない。
タレント養成所では、
情感豊かに歌えと教わったにもかかわらず、
テクノは無機質にロボットっぽく歌わなければならない。
「教わったのと違う!」とメンバー達は
理解できずに泣いたそうです。
学校で教わる事というのは、基礎としては必要。
ただそのままでは無個性となってしまう。
その基礎を踏まえた上でのジャンプアップこそ
最大の意味があるのかと思います。
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