「 音楽 」 一覧
『怒り』 自己責任で世界がよどむ
正直自分は、最近の日本のメジャー映画を侮っていた。その日本の大手映画会社・東宝が製作した映画『怒り』。まさかここまで見応えがある作品だとは思わなかった。自分は本作で音楽を担当している坂本龍一さ
『アニー(1982年版)』 子どもから見た大人たちの世界
かつてタレントのタモリさんが、テレビでさんざっぱら自身のミュージカル嫌いを語っていた。まだ小さかった自分は、それに感化されて、ミュージカルとはくだらないものなのだろうと思い込んでいた。欧米でも
『サウンド・オブ・ミュージック』 さらに高みを目指そう!
先日行われた息子の幼稚園の発表会の演目は『サウンド・オブ・ミュージック』だった。自分が生まれる前の映画なのはもちろん、自分が最後に鑑賞したのも数十年前の10代の頃。「ずいぶん前に観たな〜」とい
『ベイビー・ドライバー』 古さと新しさと遊び心
ミュージカル版アクション映画と言われた『ベイビー・ドライバー』。観た人誰もがべた褒めどころか、ちょっと興奮気味。あまり期待せず、フラッと劇場に行ったらエライことになったって。こりゃあ絶対おもし
『惑星ソラリス』偏屈な幼児心理
2017年は、旧ソ連の映画監督アンドレイ・タルコフスキーに呼ばれているような年だった。子どもの頃から好きな坂本龍一さんの病み上がり復帰作アルバム『async』は「タルコフスキー映画
『マイティ・ソー バトルロイヤル』儲け主義時代を楽しむには?
ポップコーン・ムービーの王道、今ノリにノってるディズニー・マーベルの人気キャラクター・ソーの最新作『マイティ・ソー バトルロイヤル』。またもや日本公開でローカライズ改題されてる。原題は『Thor: R
『わたしを離さないで』 自分だけ良ければいい世界
今年のノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ原作の映画『わたしを離さないで』。ラブストーリーのようなタイトルだけど、実はものすごく暗く重く、恐ろしい映画。 ディストピアSFでありながら
『ブレードランナー2049』 映画への接し方の分岐点
日本のテレビドラマで『結婚できない男』という名作コメディがある。仕事ができてハンサムな建築家が主人公。でも彼はものすごい偏屈。彼の口癖は「僕はね、結婚できないんじゃなくて結婚しないんですよ」ま