『ブラック・レイン』 松田優作と内田裕也の世界

今日は松田優作さんの命日。
高校生の頃、映画『ブラックレイン』を観た。
大好きな『ブレードランナー(以下ブレラン)』の
リドリー・スコット監督が日本の大阪で、
まるで『ブレラン』のような映像を作り上げている。
しかもサントラには、大ファンの坂本龍一さんも参加してる。
自分と同じく『ブレラン』『YMO』ファンの
友人と新宿の映画館へ。
(そういえば観に行ったこの映画館も
今年いっぱいで廃館になる予定。諸行無常なり。)
とにかく気になったのは
画面のピントがあっていない!!
当時フィルム上映だった映画館は、
今のようなデジタルのクリアなものではない。
ハリウッド映画は世界配給するため、
オリジナルフィルムからコピーにコピーを重ねた
劣悪な状態のものが劇場にかかることとなる。
ただでさえ状態の悪いフィルムに
上映技師の手抜きで見づらい画面になっていた!!
まあ、目先の金儲けしか考えていない
80年代らしい思考ですね。
そんな劣悪な上映状態にも関わらず、
映画は自分が日本人であることが誇らしく感じるほど
日本を美化し、サイバーパンク都市として描かれていた。
カッコいい!!
リドリースコットファン納得の映像美。
内容はありきたりのアクションものだったけどね。
で、リドリースコット目当てで映画を観たのだけれど、
上映後、友人と開口一番に出た感想は
「松田優作カッコ良かった!!」でした。
あと不良中年内田裕也さんがサイコーと。
これは松田優作、海外で絶対評価されるぞ、と
ものすごく期待しておりました。
これは三船敏郎さん以来の、
カッコいい日本人ハリウッドスターの誕生かと。
映画を見終わってまだ日が浅い頃、
ニュースで松田優作さんの名前がでた。
キタキタと思った自分の耳の入ったのは
松田優作さんの訃報。
ショックでした。
この映画は死を覚悟の出演だったとのこと。
役者人生としては、これからというところ、
最後の花火を散らしたのでしょう。
こんなカッコいい死に方をしてしまうから
伝説にはなるのだけれど、
家族はたまっものではない。
あの頃松田優作さんの葬儀にいた
小さな息子さん二人は、
いま人気の役者さんになっているのだから
時の経つのは早いものです。
松田優作享年40歳。
自分は彼より年上になってしまいました。
関連記事
-
-
『火垂るの墓』 戦時中の市井の人々の生活とは
昨日、集団的自衛権の行使が容認されたとのこと。 これから日本がどうなっていくのか見当も
-
-
『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』 映画鑑賞という祭り
アニメ版の『鬼滅の刃』がやっと最終段階に入ってきた。コロナ禍のステイホーム時期に、どうやって
-
-
『太陽を盗んだ男』 追い詰められたインテリ
長谷川和彦監督、沢田研二さん主演の『太陽を盗んだ男』を観た。自分の中ではすっかり観た気になっ
-
-
『コーダ あいのうた』 諦めることへの最終章
SNSで評判の良かった映画『コーダ』を観た。原題の『CODA』は、音楽用語の最終楽章の意味にもあ
-
-
『Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014』 坂本龍一、アーティストがコンテンツになるとき
今年の正月は坂本龍一ざんまいだった。1月2日には、そのとき東京都現代美術館で開催されていた『
-
-
『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』 あらかじめ出会わない人たち
毎年年末になるとSNSでは、今年のマイ・ベスト10映画を多くの人が発表している。すでに観てい
-
-
『舟を編む』 生きづらさのその先
三浦しをんさんの小説『舟を編む』は、ときどき日常でも話題にあがる。松田龍平さんと宮崎あおいさ
-
-
『犬ヶ島』オシャレという煙に巻かれて
ウェス・アンダーソン監督の作品は、必ず興味を惹くのだけれど、鑑賞後は必ず疲労と倦怠感がのしか
-
-
『ファイト・クラブ』とミニマリスト
最近はやりのミニマリスト。自分の持ちものはできる限り最小限にして、部屋も殺風景。でも数少ない持ちもの
-
-
『ヒトラー 〜最期の12日間〜』 負け戦には精神論
「欲しがりません勝つまでは」 戦後70年たった今となっては、こんな我慢ばかりを要求する言葉
