『機動戦士Zガンダム劇場版』 ガンダム再ブームはここから?
以前バスで小学3~4年生の子どもたちが
大声で話していた内容が気になった。
どうせ今流行のアニメやゲームの話だろうと
アウェイと思い、気にもしなかった。
しかし彼らの会話は聞き慣れた単語がいっぱいだ。
なんだっけこれ?
彼らは『機動戦士ガンダム』の続編
『機動戦士Z(ゼータ)ガンダム』の話に白熱してる。
キャラクターやメカの名前も詳しい。
もう、自分も小学生に戻って
「わーい仲間に入れて」みたいな錯覚に陥った。
なんでこんなに詳しいんだろう?
父親と一緒に見てるのかな?
ウチで息子にアニメなんか観せたら
「勉強しなくなる」と妻に怒られそう。
まあケーブルテレビやレンタルで
観る方法はいくらでもあるのだけれど、
今の子どもが昔のアニメでアツくなってるのは
不思議な感覚でした。
いまでこそオヤジの
キラーコンテンツとなった『ガンダム』。
でも90年代はみんな
この作品のことを忘れていたと思う。
ゲームでは続いていたらしく、
同年代の一部の人たちは騒いでいたようにも感じるが、
自分はゲームをしないので、すっかり忘れていた。
むしろ「なんでいまさらガンダム?」って感じ。
2005年に『Zガンダム』20周年を記念して、
再編集した映画版が公開された。
内容は子どもの頃観ていたものと同じだったので、
懐かしくて自分は興奮してしまった。
ただ駆け足の編集や、
20年経ったリテイクと過去の映像のかみ合いが悪く、
カットが変わると別人になっていてみづらかった。
2000年代から『平成ガンダム』といわれる、
ロボットは一緒だけれど別の物語の作品が流行り、
中年と若者の客層を掴むことが出来たのだろう。
ビジネスとしては、広いターゲット層だ。
ちなみにこの劇場版三部作、
自分は全部同じ映画館で観たのだが、
毎回客層の違いに驚かされた。
一作目は興奮したおじさんばかり。同窓会みたい。
二作目は逆に子どもばかり。大人は飽きたみたい。
三作目はアニメオタクばかり。みんな久しぶりに下界にでたみたい。
まあこの『Zガンダム劇場版』は
みづらいので評判悪かったのだけれど、
ブームを再燃させるきっかけにはなったみたい。
結果的に儲かったみたいなので、
制作側ではOKなんでしょうね。
関連記事
-
『CASSHERN』本心はしくじってないっしょ
先日、テレビ朝日の『しくじり先生』とい番組に紀里谷和明監督が出演していた。演題は
-
『ゲット・アウト』社会派ホラーの意図は、観客に届くか⁉︎
自分はホラー映画が苦手。単純に脅かされるのが嫌い。あんまり驚かされてばかりいると
-
『怪物』 現実見当力を研ぎ澄ませ‼︎
是枝裕和監督の最新作『怪物』。その映画の音楽は坂本龍一さんが担当している。自分は小学生の頃か
-
『コンテイジョン』映画は世界を救えるか?
知らないうちに引退宣言をしていて、いつの間に再び監督業に復帰していたスティーブン・ソダーバー
-
『犬ヶ島』オシャレという煙に巻かれて
ウェス・アンダーソン監督の作品は、必ず興味を惹くのだけれど、鑑賞後は必ず疲労と倦怠感がのしか
-
『今日から俺は‼︎』子どもっぽい正統派
テレビドラマ『今日から俺は‼︎』が面白かった。 最近自分はすっかり日本のエンターテイメ
-
『火垂るの墓』 戦時中の市井の人々の生活とは
昨日、集団的自衛権の行使が容認されたとのこと。 これから日本がどうなっていくのか見当も
-
『カールじいさんの空飛ぶ家』憐憫の情を脱せなければ、ドラマは始まらない。
ディズニーアニメの最新作『ベイマックス』が 予告編とあまりに内容が違うと話題に
-
『平家物語(アニメ)』 世間は硬派を求めてる
テレビアニメ『平家物語』の放送が終わった。昨年の秋にFOD独占で先行公開されていたアニメシリ
-
『Ryuichi Sakamoto : CODA』やるべきことは冷静さの向こう側にある
坂本龍一さんのドキュメンタリー『Ryuichi Sakamoto : CODA』を観た。劇場
- PREV
- 育児ママを励ます詩『今日』
- NEXT
- ホントは怖い『墓場鬼太郎』