スカーレット・ヨハンソン主演で
リュック・ベッソン監督の最新作『LUCY』。
ベッソン映画の過去最高のヒット作らしいですね。

ベッソンほど初期と今とで
作風の変わってしまった監督さんも珍しい。

自分は当時若かったこともあり、
初期作品の熱烈なファン。

この映画『グラン・ブルー』。
自分は10代のとき、リアルタイムで
100回は観たであろう映画。

この映画の主人公は自分だと思っておりました。

当初本作は『グレート・ブルー』と言うタイトルで、
二時間ちょうどの上映時間。
劇場公開はされど、客の不入りで打ち切り。
後にビデオになってから、ジワジワ人気となっていきました。

フランスでは社会現象となったほどの人気作。

俳優の竹中直人さんが、雑誌『ブルータス』で
『グレート・ブルー』やリュク・ベッソン監督に
対する愛を語った記事もきっかけで、
日本でも長尺版『グラン・ブルー』が公開される。

公開記念イベント上映では、
新宿ミラノ座の1000人収容の大箱に長蛇の列。
自分も観に行きましたが、
もうロックコンサートのような興奮状態。

こうして公開当時はコケた映画が、
あと評判でカルトムービーになる姿を
目の当たりにしたわけです。

初期のリュック・ベッソンの作品は
社会に順応できない若者の苦悩を描いていました。
最近はアクション映画ばかりになってしまいました。
あの頃の作風が懐かしいです。

この映画、女性にも人気がありますが、
描かれている世界は完全にホモソーシャル。
男のロマンは描いていても、
女性の心理はなかなか描かれていません。

ベッソン映画にでてくる女性キャラクターは
ルックスは良くても、性格が同性から嫌われそう。

当時10代の自分は、この映画のように
いつしか自分のロマンに
殉ずるものだろうと信じておりました。

奇しくも主人公のモデルになった
ジャック・マイヨールとは
誕生日も同じ4月1日。

彼の場合はフランス人だし、
まさしくプワゾン・ダブリル、四月の魚。
自分は日本人なので、四月バカ。

映画同様自殺してしまったマイヨール。
遺言には「さみしい」と書いてあったそうです。

夢に殉ずる憧れの裏には
本人にしか分からないつらい現実があるのかもしれません。