*

『乾き。』ヌルい日本のサブカル界にカウンターパンチ!!

公開日: : 最終更新日:2015/11/08 メディア, 映画:カ行,

t02200220_0320032013218706322

賛否両論で話題になってる本作。
自分は迷わず「賛」に一票!!

最近の『ドラえもん』はジャイアンやスネ夫が
のび太をあまりいじめなくなった。
けれど作者の藤子F不二雄氏は、
このいじめの描写の中から、
どうくぐりぬけていくかの教訓も込めていたと思います。

物語上で主人公に何らかの葛藤が強いられただけで
「みたくない」「きらい」とネットの感想は氾濫する。

葛藤を乗り越えていく主人公の姿で、
観客は勇気を貰うはずなのに、
その前に観客側から弱音がでる。

観客が望まないので、「何も事件が起こらない作品」が
日々作られて、なぜかそれが人気があったりする。

そんな世の中の作風にまっこうから逆行した本作。

ここまでやるかとバイオレンス描写。
メンヘラな人しかでてこない狂気の世界。

時系列がバラバラなのも、狂人の頭の中をみせられている感覚。
終止酔っぱらっている感じ。ハイテンション。

中島哲也監督は、あらゆるサブカル的テクニックを駆使して
おもしろおかしいエンターテイメントに仕上げている。

このサイコパスで殺伐とした世界観。
ファンタジー感覚で描いてはいるものの、
人生の裏道にちょっと迷い込めば、
すぐ仲間入りできちゃうくらい、実は身近な世界。

エンタメポップカルチャーの王道をいきながら、
人生を踏み外した人々を徹底的に真っ正面から掘り下げる。
実はかなり道徳的で教訓的。

イヤなものをみせつづけられる観客は、観賞後どう思うか?
観客それぞれに受け止め方をゆだねている。

メチャクチャにみえて、
「実は作り手はものすごく真摯なのでは?」
と感じさせる、そんな作品。

関連記事

デジタルデトックスのススメ『めがね』

荻上直子監督の前作『かもめ食堂』のヒットを受け継いで、ほとんどキャストも同じのこの映画『めが

記事を読む

古いセンスがカッコイイぜ!!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

パッチワークのイノベーション。そのセンスが抜群の娯楽映画。 マーベルコミックの 『ガ

記事を読む

育児ママを励ます詩『今日』

今SNSで拡散されている 『今日』という詩をご存知でしょうか。 10年程前、ニュージ

記事を読む

『境界のRINNE』やっぱり昔の漫画家はていねい

ウチでは小さな子がいるので Eテレがかかっていることが多い。 でも土日の夕方の、青年向け

記事を読む

『かぐや姫の物語』この不気味さはなぜ?

なんとも不気味な気分で劇場を後にした映画。 日本人なら、昔話で誰もが知っている 『

記事を読む

『コクリコ坂から』横浜はファンタジーの入口

横浜、とても魅力的な場所。都心からも交通が便利で、横浜駅はともかく桜木町へでてしまえば、開放

記事を読む

『グラディエーター』Are You Not Entertained?

https://www.youtube.com/watch?v=QPk1NdvplCI[/capt

記事を読む

『トンマッコルへようこそ』国は反目してても心は通じるはず

国同士が争うと、個人が見えなくなってしまう。もしかしたら友達になれるかもしれない人とも傷つけ合わ

記事を読む

さよならロビン・ウィリアムズ = ジーニー『アラジン』

ロビン・ウィリアムズが 8月11日に亡くなったそうです。 彼の作品には名作が多く、

記事を読む

『マトリックス』って続編はつまらないよね

映画『マトリックス』はSFアクション映画の転機になるような作品だった。もうカッコいいという言

記事を読む

PAGE TOP ↑