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夢物語じゃないリサーチ力『マイノリティ・リポート』

公開日: : 最終更新日:2015/11/08 メディア, 映画:マ行,

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未来描写でディストピアとも
ユートピアともとれる不思議な映画、
スピルバーグ監督の『マイノリティ・リポート』。

この映画に出てくる車のデザインや、
空間にタッチパネル映像を
浮かび上がらせる技術は映画公開を
13年迎えた今では現実のものとなっている。

企業が宣伝の為に情報提供して
タイアップしていたのかもしれないけど。

この作品は映画そのものの面白さより、
ギミックの先見性を楽しむものなのかもしれない。
この映画の未来のイメージは、
スピルバーグ監督の前作『A.I.』を踏襲している。

フィリップ・K・ディックの短編小説を
大胆アレンジした本作。
プレコグ(超能力者)を使って
これから犯罪を起こすであろう人を、
未然に逮捕する特捜員をトム・クルーズが演じてる。
テクノロジーが進化しても、
超能力のようなオカルト的なものに
頼っているのが皮肉。
超能力者も人間なので、人権を無視している。

この映画では網膜が個人情報のIDとされている。
網膜をチェックすれば、その人のアイデンティティが
一瞬にして分かるようになっている。

その人の網膜から、その人の趣味嗜好をよみとって、
街中の看板がその人の好きそうな内容に変わる。
きもちわるいな~と映画を観て思っていたが、
今のSNSの広告画面なんて、
まったくそのものになっている。

これ、売る側には客層を絞れて
効率のいい売り方が
出来るかもしれないけれど、
受け手からすると偏った情報しか
入ってこない事になる。
個人にとっては世界が自分の趣味の物しか
なくなってしまうということ。

これは危険。

人間関係や社会生活は、
自分の趣味だけではやっていけない。
一見無関係なようなものから、
新しい人生が開けたりする事もある。

企業に都合の良い世の中というものは、
個人の可能性を閉ざしてしまうのかもしれない。

ある程度の大人だったら、
それくらいは感じ取れるだろうが、
若い子がネットの世界に触れて、
世界観が矮小化するのはとてもよろしくない。

小さい時から映画好きだった自分は、
社会に出るまで、
映画を観ない人が世の中にいるなんて
想像すらしていなかった。
でもそんな趣味の違う人とでも仲良くできるし、
そういった人から、
自分の知らないことを教わったりする。
それが人生だと思う。

狭い世界がすべてになると、
あらゆるチャンスを逃すことにもなりかねない。

ネットは大人にとっても危険だけれど、
子どもには極力触れさせない方が良いのかもしれない。

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