*

『戦場のメリークリスマス』摩訶不思議な戦争映画

公開日: : 最終更新日:2015/11/08 映画:サ行

t02200330_0800120013191731946

1月17日が教授こと坂本龍一さんの誕生日。
1月18日はビートたけしこと北野武さんの誕生日。
ということで『戦場のメリークリスマス』。

公開当時、自分はまだ小学生で、
「戦争映画なんて怖い」と
予告編ですら怖がっていた。

周りの小学生だった友達たちは、
こぞってタケちゃんマンが英語の
シリアスな映画に出てると大騒ぎだったが、
自分としてはYMOの坂本龍一さんと
デビッド・ボウイさんの共演の方が
エラいことなんだと感じていた。

サントラは子どもながらカッケーと思っていた。
全編シンセ音楽の戦争映画なんて、
自分の概念にはまったくなかった。

映画を観たのは中学生になってからだと思う。
淀川長治さんの映画番組でのテレビ放送。
なぜかトム・コンティさんの日本語まで
吹き返されていた。

映画を観て同性愛の映画だと知り、
チューボーの頭では理解の範疇を
既に容量オーバーしていた。

ただ不思議なもので、
最近この映画を観直したとき、
当時ローティーンの自分が観た時との
映画の印象がまったく同じだったということ。

ようするに子どもだろうが、
物事の根幹はきちんと掴めているのだなと
実感しました。

よく「お前は子どもなんだから黙ってろ!」と
親に言われて自分は育ってきました。
親の我を通そうとしてた訳ですね。

自分が親になって子ども達をみていると、
表現こそ拙いけれど、
ちゃんと本質は掴んでいるようにみえます。

子どもだからというだけで、
口を封じてはいけないということですね。
子どもから教わることもたくさんあるのです。

本作の大島渚監督は、
素人の役者を好んで起用する。
素人の役者が生み出す、
読めない演技が醸し出す化学反応を
演出意図としていたのでしょう。

坂本龍一さんの談では、
大島監督から出演のオファーが来たとき、
「音楽もやらせてくれたら出演する」と
交換条件のようなことを言ってしまって、
今となっては恥ずかしい限りだと言ってました。

そういった劇伴を手がけたことのない
作曲家も快く採用してしまう大島監督の
器量の大きさを感じずにはいられません。
『朝まで生テレビ』などで怒ってばかりの
人ではなかったのですね。

後の「世界のサカモト」、「世界のキタノ」の
将来を位置づけしたような作品でしょう。

大島監督の先見の明というよりか、
坂本さん武さんの可能性を
映画というジャンルでの
グローバルな視野を開眼させた
作品かも知れません。

メジャー配給しているけれど、
内容はアート映画。
とにかくヘンテコな戦争映画です。
それがカッコいい!!

関連記事

『おやすみなさいダース・ヴェイダー』SWファンもすっかりパパさ

ジェフリー・ブラウン著『おやすみなさいダース・ヴェイダー』。 スターウォーズの暗黒卿ダース

記事を読む

『シンドラーのリスト』極端な選択の理由

出典:ajshawler.blogspot.com[/caption] テレビでナチスのホロ

記事を読む

『スノーデン』オタクが偉人になるまで

http://www.snowden-movie.jp/[/caption] スノーデン事件

記事を読む

『スノーマン』ファンタジーは死の匂いと共に

http://co-trip.jp/article/36020/[/caption] 4歳に

記事を読む

『千と千尋の神隠し』子どもが主役だけど、実は大人向け

言わずもがなスタジオジブリの代表作。 フランスのカンヌ映画祭や アメリカのアカデミー賞も

記事を読む

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』集え、 哀しい目をしたオヤジたち!!

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はマーベル・ユニバースの最新作。『アベンジャーズ』の

記事を読む

『サクリファイス』日本に傾倒した核戦争の世界

旧ソ連出身のアンドレイ・タルコフスキー監督が、亡命して各国を流転しながら映画をつくっていた遺作と

記事を読む

『ズートピア』理不尽な社会をすり抜ける術

variety.com[/caption] ずっと観たかったディズニー映画『ズートピア』をや

記事を読む

『シン・レッド・ライン』美しい場所ほど悲惨な戦場だったりする

  自然が美しい場所ほど、過去に激戦地だったりする。 とこく今ではリゾート

記事を読む

『ジュラシック・ワールド』スピルバーグの原点回帰へ

映画『ジュラシック・ワールド』は、とても楽しいアトラクションムービーだった。大ヒットしたから

記事を読む

『やさしい本泥棒』子どもも観れる戦争映画

http://video.foxjapan.com/release/

『君たちはどう生きるか』誇り高く生きるには

今、吉野源三郎著作の児童文学『君たちはどう生きるか』が話題にな

『ラースと、その彼女』心の病に真摯に向き合ったコメディ

いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの人気者になったライアン・ゴズリング。

『メッセージ』ひとりが幸せを感じることが宇宙を変える

http://www.bd-dvd.sonypictures.jp/

『ハイドリヒを撃て!』実録モノもスタイリッシュに

http://shoot-heydrich.com/[/captio

→もっと見る

PAGE TOP ↑