*

『東京ディズニーランド』お客様第一主義の行方

公開日: : 最終更新日:2019/06/15 アニメ, 未分類

 

自分はディズニーランドは大好きです。
子どもたちも喜ぶし、

自分も子どもみたいに楽しんでる。帰る頃には「また来たい!」といつも思いながら、
でもそうそう来れないなという

現実を噛み締めながら
クタクタになって帰路につく。ここは毎日がお祭り。
ひとときの夢をみさせてくれる。先日テレ東の番組『カンブリア宮殿』で
東京ディズニーランドを経営している
オリエンタルランドが特集されていた。ディズニーランドはアメリカの
エンターテイメントの大御所。それを極東の日本の小さな会社だった

オリエンタルランドが
ディズニーと契約を結ぶまでは
何十年もかかっている。当時敗戦国だった日本は、
高度成長期にさしかかる。
エンタメもアメリカに習うべきと、
なんとしても権利を得ようと
奮闘したのでしょう。きっとディズニー側のガイドラインも
厳しいもので、それを構築するのに
相当の時間が費やされたと想像つきます。今、東京ディズニーランドのサービスは
本家アメリカよりも優れているでしょう。お客様第一主義。
ここで不快な思いをすることは皆無に等しい。ゲスト(客)はキャスト(従業員)たちに
おおいにおだてあげまつられ、
いい気分になって楽しんでいく。

素晴らしいことだ。

キャストもほとんどがアルバイト。
アルバイトがこれだけ自責をもち、
サービス精神に至るのも、
みなそれぞれがディズニーのファンだから。

働いている人も、来る人も、
みんなディズニーが好き。
アルバイトのスタッフもみな
自分の仕事に誇りをもっている。
こんな企業は他にはない。
ここではブラックなんて存在しない。

でもこんなに良くしてもらっちゃうと、
そのしわ寄せがどこかでくるんじゃないかと
うがった心配をしてしまう。

アメリカのディズニーランドは
ここまでお客様第一主義ではない。

自分もここまでサービスしてもらわなくとも
充分楽しめると感じている。

このお客様第一主義、

ディズニーランドに習えで、
日本のサービス業の客対応がどんどん
お客様第一主義になっていく。
そこまでしてもらわなければ
満足がいかないくらい
日本人が弱っていったようにも感じる。卑屈に下僕となってしまうことによって、
働く人の心が荒み、
どこかよそでモンスターカスタマーに
なってしまうかも知れない。「俺は毎日これだけ我慢してるんだ!
だからお前も苦しめ!!」というロジック。ディズニーランドは、
集まる人がみんながファン。
客と従業員の「ディズニー愛」という
共通のイデアあってこそ
はじめて成立するエンターテイメント。この「愛」を無視して、
表面だけのサービスをマネしても
どんどん苦しくなるだけ。日本の過剰な「お客様第一主義」サービスに
そろそろ歯止めをかけないと、
かえってみんなが苦しくなってしまうような
気がしてしまいます。

関連記事

no image

『パンダコパンダ』自由と孤独を越えて

子どもたちが突然観たいと言い出した宮崎駿監督の過去作品『パンダコパンダ』。ジブリアニメが好きなウチの

記事を読む

『ローガン』どーんと落ち込むスーパーヒーロー映画

映画製作時、どんな方向性でその作品を作るのか、事前に綿密に打ち合わせがされる。制作費が高けれ

記事を読む

no image

『名探偵ホームズ』ストーリー以外の魅力とは?

  最近、ジブリ作品が好きな自分の子どもと一緒に『名探偵ホームズ』を観た。 か

記事を読む

『耳をすませば』 リアリティのあるリア充アニメ

ジブリアニメ『耳をすませば』は ネット民たちの間では「リア充映画」と 言われているらしい

記事を読む

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』 サブカルの歴史的アイコン

1995年のテレビシリーズから始まり、 2007年から新スタートした『新劇場版』と 未だ

記事を読む

no image

現代のプリンセスはタイヘン!!『魔法にかけられて』

  先日テレビで放送していた『魔法にかけられて』。 ディズニーが自社のプリンセスも

記事を読む

『火垂るの墓』 戦時中の市井の人々の生活とは

昨日、集団的自衛権の行使が容認されたとのこと。 これから日本がどうなっていくのか見当も

記事を読む

no image

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』ある意味これもゾンビ映画

『スターウォーズ』の実写初のスピンオフ作品『ローグ・ワン』。自分は『スターウォーズ』の大ファンだけど

記事を読む

no image

『境界のRINNE』やっぱり昔の漫画家はていねい

  ウチでは小さな子がいるので Eテレがかかっていることが多い。 でも土日の夕方

記事を読む

『呪術廻戦』 邪悪で悪いか⁉︎

アニメ映画『呪術廻戦0』のアマプラ独占配信の予告を観て、『呪術廻戦』をぜんぶ観たくなった。実

記事を読む

『ひとりでしにたい』 面倒なことに蓋をしない

カレー沢薫さん原作のマンガ『ひとりでしにたい』は、ネットでよく

『舟を編む』 生きづらさのその先

三浦しをんさんの小説『舟を編む』は、ときどき日常でも話題にあが

『さらば、我が愛 覇王別姫』 眩すぎる地獄

2025年の4月、SNSを通して中国の俳優レスリー・チャンが亡

『ケナは韓国が嫌いで』 幸せの青い鳥はどこ?

日本と韓国は似ているところが多い。反目しているような印象は、歴

『LAZARUS ラザロ』 The 外資系国産アニメ

この数年自分は、SNSでエンタメ情報を得ることが多くなってきた

→もっと見る

PAGE TOP ↑