*

日本企業がハリウッドに参入!?『怪盗グルーのミニオン危機一発』

公開日: : 最終更新日:2019/06/15 アニメ, 映画:カ行

 

『怪盗グルー』シリーズは子ども向けでありながら大人も充分に楽しめるアニメ映画。アメリカのユニバーサル社の傘下であるイルミネーション・エンターテイメント社作品。

この作品、要所要所に日本を意識した描写がある。スシバーがでてきたり、主人公・怪盗グルーの次女イディスは
この作品から忍者ファッションに!? しかも「危険な娘」とか書いてある。

極めつけは長女のマーゴのTシャツ。胸にダッサイアニメの顔のプリントがあるんだけど、これどうやら『踊る大走査線』のマスコットキャラの『わんがんくん』だわ。

なぜここまで日本に媚びる?

そりゃあ日本のアニメは世界的に有名だから、海外でアニメをやってる人が、日本のアニメを観ていないわけがないが、『踊る大走査線』なんて、日本国内ではウケても、海外の人には何が面白いのかわからないような作品。

これはウラがあるとは思ったが、案の定、イルミネーション社とフジテレビが企業提携していた。その提携第一作がこの『怪盗グルー』2作目の本作。

どうやら『踊る大走査線 The FINAL』にもミニオンが登場しているらしい。

『ミニオン』のキャラクター商品の日本販売権はフジテレビがほぼ独占しているみたい。

企業間同士の提携なので所謂「B to B」というヤツ。エンドユーザーであるお客さん(C)の顔はそこにはない。

日本の企業がハリウッドと提携する。ディズニーやピクサーのような大手では
取り込まれてしまうだけだから、なんとなくこれから感のあるイルミネーション社と提携するなんて、なかなかしたたか。

やはり国内のアニメではもう儲からないので、外へと目を向け始めたのでしょう。

日本の作品は、企業や事務所などが集まって出資する委員会制が主。
企業が自社の製品やタレントイメージのため、作品の脚本にいちゃもんをつける習慣が、日本の作品をどんどんつまらなくさせた。

そんな失態をハリウッドでもしないよう願いたいものだ。

少なくとも『怪盗グルーのミニオン危機一発』は面白い映画には仕上がっていたけれど。

関連記事

『君たちはどう生きるか』 狂気のエンディングノート

※このブログはネタバレを含みます。 ジャン=リュック・ゴダール、大林宣彦、松本零士、大

記事を読む

no image

『ファインディング・ドリー』マイノリティへの応援歌

  映画はひととき、現実から逃避させてくれる夢みたいなもの。いつからか映画というエン

記事を読む

『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』 映画鑑賞という祭り

アニメ版の『鬼滅の刃』がやっと最終段階に入ってきた。コロナ禍のステイホーム時期に、どうやって

記事を読む

『アオイホノオ』 懐かしの学生時代

自分は早寝早起き派なので 深夜12時過ぎまで起きていることは 殆どないのだけれど、 た

記事を読む

no image

『ジュブナイル』インスパイア・フロム・ドラえもん

  『ALWAYS』シリーズや『永遠の0』の 山崎貴監督の処女作『ジュブナイル』。

記事を読む

no image

『名探偵ホームズ』ストーリー以外の魅力とは?

  最近、ジブリ作品が好きな自分の子どもと一緒に『名探偵ホームズ』を観た。 か

記事を読む

no image

『スターウォーズ/フォースの覚醒』語らざるべき新女性冒険譚

  I have a goood feeling about this!! や

記事を読む

no image

『風が吹くとき』こうして戦争が始まる

  レイモンド・ブリッグズの絵本が原作の映画『風が吹くとき』。レイモンド・ブリッグズ

記事を読む

『トイ・ストーリー・オブ・テラー』 続々発表の新作短編、実は大人向け?

BSのDlifeで『トイストーリー』の 新作短編が放送された。 なんでも本邦初公開とのこ

記事を読む

no image

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』アメコミみたいなアイツ

トム・クルーズが好きだ! 自分が映画を観るときに、監督で選ぶことはあっても、役者で決めることはほとん

記事を読む

『ナミビアの砂漠』 生きづらさ観察記

日曜日の朝にフジテレビで放送している番組『ボクらの時代』に俳優

『サタンタンゴ』 観客もそそのかす商業芸術の実験

今年2025年のノーベル文化賞をクラスナホルカイ・ラースローが

『教皇選挙』 わけがわからなくなってわかるもの

映画『教皇選挙』が日本でもヒットしていると、この映画が公開時に

『たかが世界の終わり』 さらに新しい恐るべき子ども

グザヴィエ・ドラン監督の名前は、よくクリエーターの中で名前が出

『動くな、死ね、甦れ!』 過去の自分と旅をする

ずっと知り合いから勧められていたロシア映画『動くな、死ね、甦れ

→もっと見る

PAGE TOP ↑