ウェス・アンダーソン監督作といえば
オシャレな大人の映画を作る人というイメージ。

本作もまったくもってオシャレな
作品となっていました。

本当に演出や美術、音楽と
どこをとってもステキで、
映画を観ているだけで気分が良くなってくる。

物語自体は決してハッピーなものでは
ないのだけれど、どこかさばけていて、
悲劇もあっけらかんと笑い飛ばしている。

劇場には女性客が圧倒的に多い。
このオシャレ感覚を感じ取っているのでしょう。

本作もハイテク撮影技術を駆使して、
観客におもしろおかしい映像体験をさせようと、
演出の工夫が随所にみられます。

普通、こういった凝ったことをすると、
役者さんの演技がぎこちなくなり、
かえってつまらなくなってしまうのですが、
ウェス作品ではそんな破綻はなく
自然な流れで、オシャレ空間が流れていく。

ではオシャレとはなんぞや?

高価なものを身にまとい、
目立つことをさすのでは決してない。

オシャレな人は、
自分の身の丈に合うものを、
値段ではない観点で選び、
精神的にもっとも心地いいところを
常に選んでいます。

ウッディ・アレンの映画でさんざっぱら
成金が価値も分からないものに
大金をつぎ込んでいる姿を笑っています。

まさにこれは日本をはじめとする
アジアの富裕層のお金の使い方。

オシャレどころか、ダサい。

本当にオシャレというのは、
自分が他者からみられていることを
意識し、覚悟を決めること。

自分が磨けてこそのオシャレなのです。

だからオシャレな人は感じがいいのです。

そういったオシャレエッセンスのこもった
本作のような映画に触れて、
洗練された精神を学んでいくのも
とても大切なことですね。