*

現代のプリンセスはタイヘン!!『魔法にかけられて』

公開日: : 最終更新日:2015/11/08 アニメ, 映画:マ行

t02200147_0484032313235025014

先日テレビで放送していた『魔法にかけられて』。
ディズニーが自社のプリンセスものを
皮肉って作ったのかと思いきや、
王道のラブコメとなっていく、
ウェルメイドな作品。

子ども向けに作られているにも関わらず、
大人もいろいろと考えさせられる。

ファンタジーの世界のプリンセスが、
現実の都会・ニューヨークに表れたら…、
というファンタジー。

とにかく丁寧に作られた映画。
ファンタジーの国の描写は2Dアニメ。
これでもかというくらい上質の作り。
制作者の本気が伝わってくる。
一変してニューヨークの場面は実写。
これもまた丁寧な作り。

ファンタジーの国のプリンセス。
何をみてもポジティブで、歌を歌ったり
動物と話をしたりしている。
都会人からすれば、頭の中はお花畑。

でもこれ、田舎から上京した人が
都会の冷たさに触れる状況にそっくり。

本作は自社のプリンセスものを
皮肉るような視点から始まって、
実は創作物語の素晴らしさを語っている。

都会のしがらみで荒んだ人たちが、
プリンセスと出会う事で、
みんなが忘れていた何かを思い出す。

プリンセスも現実的な社会で、
いろいろと学んで行く。

現実と創作の大切な部分を補っていく。
物語を教訓としてとらえていくことの大切さ。
「面白かった」「つまらなかった」だけでなく、
自分の人生に物語を照らし合わせて、
人生を豊かに過ごすヒントとする事の大切さ。

時にはお花畑も必要だし、
時にはシビアさも必要。
でもどちらかに偏るのはよろしくない。
作品のテーマはここにある。

「私、怒ってる!!」とプリンセスは興奮する。

怒りというネガティブな感情でさえ、
ファンタジーの世界では新鮮。
ポジティブマインドが
ネガティブを打ち負かす瞬間。
怒れることだって嬉しいのです!!

プリンセスを演じるエイミー・アダムス。
恋敵を演じるイディナ・ミンゼル。
昨年のアカデミー賞では
エイミーが『アメリカン・ハッスル』で、
イディナはご存知『アナ雪』主題歌で登壇している。
実は才能あふれるキャスティングなのです。

しかし現代のプリンセスは、
王子をみつけても説得しなきゃ
迎えにきてくれないし、
クライマックスには剣を
持って戦わなくちゃならない。

男がふがいなくなって、
女が自分でなんとか
しなくちゃいけない現代の縮図かも。

これからの時代は
プリンセスですら多難なようです。

関連記事

ブライト・ノアにみる大人のあり方『機動戦士ガンダム』

『機動戦士ガンダム』は派生作品があまりに多過ぎて、 TSUTAYAでは1コーナー出来てしま

記事を読む

『ひつじのショーン〜バック・トゥ・ザ・ホーム』人のふり見て我がふり笑え

なにこれ、おもしろい! NHK Eテレで放送しているテレビシリーズ『ひつじのショーン』

記事を読む

アニメ『機動戦士ガンダムUC』が遂に完結!!

2010年スタートで完結まで4年かかった。 福井晴敏氏の原作小説は、遡る事2007年から。

記事を読む

『総員玉砕せよ!』と現代社会

夏になると毎年戦争と平和について考えてしまう。いま世の中ではキナくさいニュースばかり。悲観的

記事を読む

ハリウッド映画風日本映画『るろうに剣心 京都大火編』

今話題で好評の 実写版『るろうに剣心』第2弾『京都大火編』。 本作公開後一ヶ月で第3

記事を読む

『百日紅』天才にしかみえぬもの

この映画は日本国内よりも海外で評価されそうだ。映画の舞台は江戸時代。葛飾北斎の娘のお栄(葛飾

記事を読む

『ひつじのショーン』おっと、子供騙しじゃないゾ!!

ひつじ年を迎え『ひつじのショーン』を 無視する訳にはいかない。 今年はもう生誕20周

記事を読む

『インサイド・ヘッド』むずかしいことをゆかいに!!

ピクサーの2015年作品『インサイド・ヘッド』。ものすごい脚本だな〜、と感心してしまう映画。

記事を読む

『精霊の守り人』メディアが混ざり合う未来

『NHK放送90年 大河ファンタジー』と冠がついたドラマ『精霊の守り人』。原作は上橋菜穂子氏

記事を読む

さよならロビン・ウィリアムズ = ジーニー『アラジン』

ロビン・ウィリアムズが 8月11日に亡くなったそうです。 彼の作品には名作が多く、

記事を読む

PAGE TOP ↑