*

『ブレードランナー』 その映画が好きな理由

公開日: : 最終更新日:2021/09/11 映画:ハ行

『ブレードランナー』、
パート2の制作も最近決まった
カルト中のカルトムービーのSF映画。

自分が初めて観たのは10代のときレンタルビデオで。
当時はまだVHSビデオカセットで
なんとまあシネマスコープの作品を
テレビサイズにトリミングにした
かなりコンディションの悪いバージョンでの鑑賞。

あちこちの雑誌で取り扱われ、
アクションスターのハリソンフォード主演で
『エイリアン』のリドリースコット監督ということで
かなり期待していたがゆえに、
地味すぎる本作には、当初ピンと来なかった。

あとで確かめるようにレーザーディスクで
ノートリミング版を鑑賞して、その魅力に気づいた。

この映画は雰囲気を楽しむものなんだ!!

美術やライティング、音楽、ギミック……。
独自の世界観を楽しむ映画。

この映画は芸術家をはじめとする著名人達が
公開当時褒めちぎっていた記憶がある。
後のSF作品にも大きく影響を与えている。

もうコレを好きって言えば、
みんなアーティストになった気分。

自分は映画学校に進んだので、
普通の学校には映画ファンなんて少数しかいないけど、
これからはクラス全員が映画ファンなのだと、
映画談義が堂々と溢れんばかりにできると期待していた。

当然、『ブレードランナー』ファンも大勢いた。
でもそこで話されている内容は、
自分が想像していたものと違っていた。

やれ「蛇のロボットの型番知ってるか?」とか、
「主人公が持ってる銃の名前知ってるか?」とか……。

正直そんなことどうでもいい!!!

自分が話したいのは、
その映画を観てあなたは何を感じたか?
どう思ったか?ってこと。

そんなオタッキーなレベルの話はつまらない!!
当時もの凄く失望した記憶があります。

それ以来、自分は映画ファンを信用しなくなりました。
むしろ「映画なんてあんまりみてないな~」とか
言ってる人の方が、新鮮な感想を語ってくれたりして、
刺激になったりします。

自分は映画ファンであるのだけれど、
実は映画ファン同士とは、あまり話が合わないようで。

関連記事

『ボス・ベイビー』新しい家族なんていらないよ!

近年のドリームワークス・アニメーションの作品が日本では劇場公開されなくなっていた。『ヒックと

記事を読む

『パリ、テキサス』 ダメなときはダメなとき

ヴィム・ヴェンダースの1984年の映画『パリ、テキサス』を観た。この映画を観るのは数十年ぶり

記事を読む

『バンカー・パレス・ホテル』 ホントは似てる?日仏文化

ダメよ~、ダメダメ。 日本エレキテル連合という 女性二人の芸人さんがいます。 白塗

記事を読む

『ブラック・クランズマン』明るい政治発言

アメリカではBlack Lives Matter運動が盛んになっている。警官による黒人男性に

記事を読む

『パフューム ある人殺しの物語』 狂人の言い訳

パトリック・ジュースキントの小説『香水 ある人殺しの物語』の文庫本が、本屋さんで平積みされて

記事を読む

no image

『プロジェクトA』ジャッキー映画でちょっと強くなった気になる

  ジャッキー・チェンの映画を観たあとは、観るまえよりちょっとだけ気が大きくなる。な

記事を読む

no image

『東のエデン』事実は小説よりも奇なりか?

  『東のエデン』というテレビアニメ作品は 2009年に発表され、舞台は2011年

記事を読む

no image

『ピーターパン』子どもばかりの世界。これって今の日本?

  1953年に制作されたディズニーの アニメ映画『ピーターパン』。 世代を

記事を読む

『THE FIRST SLAM DUNK』 人と協調し合える自立

話題のアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』をやっと観た。久しぶりに映画館での

記事を読む

『パラサイト 半地下の家族』 国境を越えた多様性韓流エンタメ

ここのところの韓流エンターテイメントのパワーがすごい。音楽ではBTSが、アメリカのビルボード

記事を読む

『SHOGUN 将軍』 アイデンティティを超えていけ

それとなしにチラッと観てしまったドラマ『将軍』。思いのほか面白

『アメリカン・フィクション』 高尚に生きたいだけなのに

日本では劇場公開されず、いきなりアマプラ配信となった『アメリカ

『不適切にもほどがある!』 断罪しちゃダメですか?

クドカンこと宮藤官九郎さん脚本によるドラマ『不適切にもほどがあ

『デューン 砂の惑星 PART2』 お山の大将になりたい!

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演の『デューン

『マーベルズ』 エンタメ映画のこれから

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の最新作『マーベ

→もっと見る

PAGE TOP ↑