*

『レクイエム・フォー・ドリーム』めくるめく幻覚の世界

公開日: : 最終更新日:2015/11/08 アニメ, テレビ, メディア, 映画:ラ行

t02200128_0800046613163998616

「シェシェシェのシェー」と叫びながら隣人女性に危害を加えて捕まった男がいましたね。危険ドラッグを投与しての反抗とか。その加害者が連行されていく映像は、完全に別のものをみているようでしたね。自分を撮影している報道陣のフラッシュに大はしゃぎしている。ラリっている人はああなるのかと、半分笑えて半分ゾッとしたものです。

危険ドラッグ、マジックマッシュルーム……。合法だけれど、覚せい剤と同じように幻覚をみる危険なものがいつも世間に流布する。なんでも危険ドラッグは中国の工場から輸入されるとか? 検閲通すため、加工に加工を重ね原型がわからなくなって、特効薬を処方できないくらいらしい。どうやら日本は中国に狙われているのかな? ここでも貧しい中国の人たちが、合法ならいいじゃないかとばかりに堂々と危険ドラッグを作っているらしい。もう一つの産業。明らかに犯罪なのに許されてることってけっこう目立ちますよね。危険ドラッグをかろうじて合法にして、中国から輸入を許すなんて、日本人に中国人を嫌いになる理由をつくっているのではと邪推してしまう。

この映画『レクイエム・フォー・ドリーム』はとくにストーリーもある訳でもなく、普通の人がドラッグに触れ、幻覚を見続けるというイマジネーション描写で突き進むトンデモ映画だ。

おばあちゃんが、ダイエット薬と思い込みドラッグを飲み、神経がどんどん鋭敏になっていき、冷蔵庫など家中のものが自分を襲ってくる場面は本当に恐ろしい。クライマックスは、幻覚のオンパレード。この映画観たら、ドラッグ的なものには関わりたくないと感じるはず。

監督はロシア系ユダヤ人のダーレン・アロノフスキー。後にナタリー・ポートマン主演の『ブラック・スワン』を撮る監督さん。現実と幻覚の交錯する、ホラータッチのイマジネーションはリアリティがあり恐ろしい。アロノフスキー監督、自分と歳が近かったのでビックリ。そんなに若かったのね!? なんでも彼、日本のアニメ監督故・今敏監督のファンであるらしい。本作でジェニファー・コネリーがバスタブの底で絶叫する描写が今敏監督の『パーフェクト・ブルー』に似ているなあと感じていたので、やっぱりなと思いました。

とにかく後味の悪い映画です。映画を見終わった後、渋谷の映画館の前でマジックマッシュルームを路面で売ってるお兄ちゃんが警官に職務質問されてました。ドラッグは簡単に手に入るな~。怖いな~と実感した日でした。

「シェシェシェのシェー」の加害者もこの映画のような幻覚をみていたのかもしれませんね。

関連記事

『エクス・マキナ』萌えの行方

http://exmachina-movie.jp/[/caption] イギリスの独立系S

記事を読む

『パンダコパンダ』自由と孤独を越えて

from:http://www.cinematoday.jp/movie/T0005919[/ca

記事を読む

『レザボア・ドッグス』チャンスをつかむには、せっかちさんの方がいい

新作準備の『ザ・ヘイトフル・エイト』 の脚本流出で制作中止を発表し、 先日それを撤回した

記事を読む

『茶の味』かつてオタクが優しかった頃

http://asianwiki.com/The_Taste_of_Tea[/caption]

記事を読む

『ハイドリヒを撃て!』実録モノもスタイリッシュに

http://shoot-heydrich.com/[/caption] チェコとイギリス、

記事を読む

『トンマッコルへようこそ』国は反目してても心は通じるはず

国同士が争うと、個人が見えなくなってしまう。もしかしたら友達になれるかもしれない人とも傷つけ合わ

記事を読む

『ブラック・スワン』とキラーストレス

以前、子どもの幼稚園で、バレエ『白鳥の湖』を原作にしたミュージカルのだしものがあった。もちろ

記事を読む

『とと姉ちゃん』心豊かな暮らしを

ja.wikipedia.org[/caption] NHK朝の連続テレビ小説『とと姉ちゃん

記事を読む

『バッファロー’66』シネクイントに思いを寄せて

渋谷パルコが立て替えとなることで、パルコパート3の中にあった映画館シネクイントも休館となるそ

記事を読む

『シンドラーのリスト』極端な選択の理由

出典:ajshawler.blogspot.com[/caption] テレビでナチスのホロ

記事を読む

『チョコレートドーナツ』ホントの幸せってなんだろう?

http://bitters.co.jp/choco/[/capti

『プロジェクトA』ジャッキー映画でちょっと強くなった気になる

ジャッキー・チェンの映画を観たあとは、観るまえよりちょっとだけ

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』映画監督がアイドルになるとき

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの監督ジェームズ・ガ

『わたしは、ダニエル・ブレイク』世の中をより良くするために

http://www.longride.jp/danielblake

『マザー!』観客はそれほど高尚ではない?

http://paramount.nbcuni.co.jp/moth

→もっと見る

PAGE TOP ↑